医療安全工学研究室
研究室について
研究テーマ
医療機器や医療材料による患者さまへの侵襲(体にとって悪い影響)、医療機器と医療機器を作動させるための病院設備?環境に関連した故障やトラブル、医療従事者や患者さまのヒューマンファクタ(人的要因)による事故を未然に防ぐため、相互に関係する総合的なリスクの解析や新たな対策材料?機器の開発を通じて医療現場の安全性?信頼性を確立すること目標に研究を進めています。安全な医療機器?医療材料の開発には、工学的手法や薬理学的手法、人間工学的な手法を用いたり、ヒューマンファクタの改善には統計学や心理学的な応用したりするなど、幅広い知識や技術を応用することで医療の安全性を高めるための取り組みを行っています。
医療機器?医療設備、人的要因に関連した医療事故の低減を目的とした事故原因の評価、改善に関する研究
医療の進歩に伴い、さまざまな高度な医療機器が病院内で使用されています。一方で、高度な医療機器は、電気や医療ガスが正常に供給されなかったり、医療従事者が適切に操作を行えなかった場合には、その性能が適切に発揮されずに大きな医療事故を引き起こす可能性があります。そこで、今まで発生したような医療事故の報告データを様々な角度から分析?解析しながら対策を立案することで今後の医療の安全、患者さまに対する医療の質がを向上するように取り組んでいます。
人工臓器治療中に生じる生体ダメージを低減するための研究
人工心肺装置やECMO装置、血液浄化装置などは、手術中や治療中に生体の機能を代行する重要な機器ですが、その使用過程においては虚血再灌流障害や炎症、血管内皮障害等により組織ダメージを生じるリスク(危険)が存在します。 これらを最小限にするための機械的、薬理学的なアプローチをするための研究?システム開発などを通じて、これらの医療機器が患者さまに使用されている際の合併症を小さくしていく取り組みを行っています。