化学単位

自然科学教育センター
多様な研究分野を背景にした初年次の化学教育
化学単位では,様々な研究分野の教員が在籍しており,幅広い研究が行なわれています。それぞれの教員が専門性を活かし,1年次の基礎科目としての「化学」、「化学実験」および高校化学未履修者を対象とした「化学要習」を担当しています。また、「大学基礎演習」や「教養演習C」において、初年次教育や比較的専門的な教育を展開しています。

化学単位の紹介

博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@は、「いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する」ことを理念とする、生命科学の総合大学です。生命を科学的に理解するには、分子や原子のレベルで物質を捉える「化学」の知識が欠かせません。化学単位では、大学での学びの基礎となる化学を、わかりやすく丁寧に、そして楽しく学べるようサポートしています。一緒に化学の面白さを発見していきましょう。

講義?実習

化学(講義) <4単位>

物質がどのような構造?性質をもち、またなぜ反応するのかという内容から、厳選した基本的な事項および理論を体系的に学習します。また、生物学的現象や環境問題などは、その物理過程が化学と深く関連するため、必要に応じて一部の学生はこれらについても学習します。

化学要習(講義?演習) <1単位>

高校で化学を選択してこなかった学生のために設けられた科目です。どんな小さな事でも質問できるように、クラスを少人数で編成しています。大学の「化学」を受講する際の不安や理解不足を取り除きます。

化学実験(実習) <1単位>

講義で学んだことをこの実験コースで実際に確認します。実験技術を習得することもこれからのみなさんにとっては重要な条件になりますので真剣にそして楽しみながら習得して下さい。

実験項目

  1. 陽イオンの定性分析
    陽イオンの各個反応
    未知試料の系統分析
  2. 酸と塩基の反応
    容量分析(中和滴定)
    pHの測定と緩衝作用
  3. 有機化学実験
    有機化合物の定性分析(構成元素の検出)
    有機合成(アセチルサリチル酸の合成)

実習風景

陽イオンの定性分析陽イオンの定性分析
中和滴定(食酢の定量)中和滴定(食酢中の酢酸の定量)
有機実験(アセチルサリチル酸の合成)有機実験(アセチルサリチル酸の合成)

研究紹介

研究分野の概要

  1. 蛍光蛋白質の生体外発現を利用した遺伝情報系の評価(野島高彦)
  2. 大規模量子化学計算、分子動力学計算による生体内分子間相互作用の解明(能登香)
  3. 極限環境微生物群のうち、超好熱菌から中等度好熱菌に分布するアーキア(古細菌)の生体膜脂質の構造と機能に関する研究(宇田郁子)
  4. 結晶化困難な化合物の構造決定方法の開発(笠原康利)
  5. 二周波駆動液晶を用いた電場応答性アクチュエータ材料および発光材料の開発(金子光佑)
  6. へテロ原子を含む有機化合物および含窒素複素環化合物の合成と機能に関する研究(山口佳美)
  7. 大学初年次化学教育用教材の開発(大極光太)

主な研究課題

  1. ピロホスファチジン酸関連化合物の化学的合成とその生化学的活性
    アシル基やアルキル基の異なる各種のピロホスファチジン酸を化学合成し、その生化学的活性を調べ、医学?薬学への応用をはかる。
  2. 超好熱菌Pyrococcus horikoshiiの生体膜脂質組成の生育温度による変動
    Pyrococcusは、現在知られている生物の中で最も高温の110℃付近で生息するアーキアである。生育温度と膜の流動性の相関を明らかにする。
  3. DNAの精密分子認識能を用いた論理演算システム(H23-H27文部科学省科学研究費 基盤研究(C))
    体高分子を用いた化学反応を組みあわせて、情報処理や論理演算を実行する分子システムを構築する。
  4. 生体内糖タンパク質の構造情報を利用した糖鎖認識機構解析のための手法の開発と応用(2018-2020 文部科学省科学研究費 基盤研究(C))
    糖鎖に対するタンパク質の認識機構及びその定量的解釈のため、糖タンパク質上に並ぶ糖鎖結晶構造の情報を利用した新たな糖鎖認識シミュレーション法の開発と応用を行う。
  5. 生体内多価相互作用とアビディティーの理解に向けたシミュレーション方法の開発(2024-2026 文部科学省科学研究費 基盤研究(C)) 多数の弱い親和性をもつリガンドが統合し,高い標的結合親和性を達成するための総和力が関与する複雑な生体分子認識を標的にしたシミュレーション手法の開発。
  6. 結晶スポンジ法を利用したゲスト分子の構造解析
    溶液中でのみ光異性化する化合物を単離?結晶化せず、結晶スポンジ法を利用して有機金属構造体の空孔内で直接光異性化し、構造を決定する方法を開発する。
  7. 球状液晶エラストマーを用いた二周波駆動型ソフトアクチュエータの開発(2020-2022年度 文部科学省科学研究費 基盤研究(C)) マイクロリアクターを用いて球状の液晶エラストマーを作製し、電場を印可することにより形状変化を起こす。
  8. 二周波駆動性キラル液晶を利用したらせん構造の精密制御と円偏光発光材料への展開(2024-2026年度 文部科学省科学研究費 基盤研究(C))
      キラルネマチック液晶のらせん構造(ピッチ)を交流電場の周波数を変化させることにより制御し、円偏向発光の波長を制御する。
  9. 四環性1,5-benzodiazepine骨格を有する化合物の新規な合成法
    四環性ベンゾジアゼピン構造を有する新規な化合物の簡便な合成法を開発し、得られた化合物の機能について検討する。
  10. 3Dプリンターによる分子模型とアプリケーションの開発
    大学初年次化学で使用できる新しい分子模型を、3Dプリンターで開発する。また、そのためのアプリケーションも開発する。

教員紹介

野島 高彦
野島 高彦 
Nojima Takahiko
教授
専門分野
生体関連化学
担当
医療検査学科の化学講義?医療工学科の化学講義?各学部の化学実験?大学基礎演習
メッセージ
生命現象や医療技術を物質の視点でとらえることができるようになるよう、サポートします。
教員ダミー能登香准教授
能登 香 
Noto Kaori
教授
専門分野
量子化学計算、分子動力学計算を連動した生物量子化学
担当
化学?化学実験?化学要習
メッセージ
私たちの身体や生活は化学と密接に関わっています。身の回りの自然現象を深く理解するための化学の基礎知識の習得を楽しく指導します。
教員ダミー教員ダミー
宇田 郁子 
Uda Ikuko
准教授
専門分野
脂質生化学
担当
化学?化学実験?化学要習
メッセージ
様々な視点から物事をとらえることができるようになると視野が広がります。皆さんの大学での学びや出会いが豊かなものになることを願っています。
笠原 康利
笠原 康利 
Kasahara Yasutoshi
准教授
専門分野
結晶学?溶液化学
担当
化学?化学実験?化学要習
メッセージ
実験や身近な話題を通じて科学(化学)学びを楽しくし、科学の面白さを伝え、探究心を育むことを目指しています。講義や実習を通して皆さんの成長を全力でサポートします。
金子 光佑
金子 光佑 
Kaneko Kosuke
准教授
専門分野
有機材料化学
担当
化学(獣医学部,グリーン環境創成科学科)、化学実験、化学要習
メッセージ
「なぜ?」と思う心を大切にしましょう。大学は「学ぶ場」であると同時に、「自分と向き合う場」でもあります。手を動かし、仲間と語り合い、自らの頭で考える、それこそが本当の学びだと思います。成長したいというあなたを、私たちは全力でサポートします!
山口 佳美
山口 佳美 
Yamaguchi Yoshimi
講師
専門分野
有機合成化学
担当
化学?化学実験?化学要習
メッセージ
日々の生活で使っている物の中には、多くの化学物質があります。身の回りを化学的な視点で見ることができるよう学んでいきましょう。
教員ダミー
大極 光太 
Daigoku Kota
講師
専門分野
計算化学、量子化学、化学教育
担当
化学?化学実験?化学要習?教養演習C
メッセージ
化学の知識を身につけ、化学的な視点で物事を見る習慣を身につけることは、これからの社会で活躍するためにも非常に重要です。授業を通して、皆さんが日常生活や将来の選択に役立つ知識をしっかりと身につけられるようサポートします。