Hiro-Oka, Hideaki, “Construction of a Physics Education Platform with Game-Design Elements for University Freshmen,” Impact, Volume 2025, Number 2, April 2025, pp. 22-23(2).

　世界中で行われているいろいろな研究を平易な形式と言語で伝えている科学レポート誌である英国のImpact誌で、教育を再定義するという特集が組まれ、これまで取り組んできた物理教育の手法について取り上げられた。
　記事では、大学進学者の学力?学習意欲が幅広く分布するようになったこと、また学生の学習時間の低下も、単位の実質化の観点から問題視されるようになっている点を指摘し、さらに理科離れ特に物理離れについて憂慮すべき事態であるという背景において、これまで進めてきたゲーミフィケーションによる教育手法を詳細に紹介された。
　具体的には、ゲーム要素を取り入れた授業と自習用教材をシームレスにつなげるプラットフォームの開発、特に「競争」「運」「交流」「報酬」「名誉」などのキーワードを具現化し、学生が飽きずに学べる仕組みをWEB上に構築したことなどである。実際には、ポイント制、ランキング、アイテム取得、掲示板交流、アイテム取引機能など、学習サイトへのアクセスを通して学習意欲を高める工夫を行うことで、１年を通して半数以上の学生がほぼ毎日学習課題に取り組むなど、継続的な学習効果が表れている点が評価された。