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病原細菌サルモネラは宿主ポリアミンを利用し、病原因子III型分泌装置を構築することにより、感染する
―ポリアミンの制御は、細菌感染を抑制する可能性を発見―

 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部微生物学教室の三木剛志講師、大阪大学大学院生命機能研究科の南野徹准教授、近畿大学生物理工学部食品安全工学科の栗原新准教授、城西大学薬学部生体分析化学研究室の植村武史准教授の研究グループは、病原細菌サルモネラが宿主のポリアミンを利用し、病原因子III型分泌装置を構築することにより、感染することを明らかにしました。これは、宿主のポリアミン合成の阻害が病原細菌の感染を制御する可能性を示唆するものです。さらに、III型分泌装置はグラム陰性の病原細菌に共通した病原因子であることから、ポリアミンによるIII型分泌装置制御メカニズムを理解することは、細菌感染症に対する新たな薬剤開発の分子基盤になることが大いに期待されます。本研究成果は、2024年8月5日付で、国際科学誌『PLOS Biology』にオンライン掲載されました。

ポイント

?外界からの取り込みによるサルモネラのポリアミン恒常性は、マウスに対する病原性発現に重要である。
?外界からの取り込みによるサルモネラのポリアミン恒常性は、細胞への侵入や細胞内生残?増殖に重要である。
?ポリアミン(特に、スペルミジン)は病原因子III型分泌装置の針状構造(ニードル)の構築に必要である。
?宿主のポリアミン合成を抑制する薬剤エフロルニチンは、サルモネラのマウス感染と細胞内増殖を抑制する。
?サルモネラの感染は、アルギナーゼの活性を高め、宿主のポリアミン量の増加を招く。
?宿主のポリアミン量の増加は、サルモネラの感染性を高めてしまう。

論文情報

【掲載誌】PLOS Biology
【論文名】Salmonella Typhimurium exploits host polyamines for assembly of the type 3 secretion machinery
【著 者】三木剛志*、植村武史、木下実紀、網優太、伊藤雅洋、岡田信彦、古地壯光、栗原新、羽田健、南野徹*、金倫基 (*責任著者)
【DOI】10.1371/journal.pbio.3002731

問い合わせ先

研究に関すること

博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部 微生物学教室
講師 三木 剛志
e-mail:mikit“AT”pharm.kitasato-u.ac.jp

報道に関すること

学校法人北里研究所 総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
e-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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