薬剤部の業務
調剤業務↓ 注射薬調剤業務↓ 抗がん剤調製業務↓ 医薬品情報業務↓ 医薬品管理業務↓ 製剤業務↓ TDM業務↓ 病棟業務↓ 外来化学療法センター支援業務↓ 糖尿病療養支援チーム↓ 栄養サポートチーム↓ 感染対策チーム↓ 緩和ケアチーム↓ 褥瘡対策チーム↓ 災害派遣医療チーム↓ 医療安全管理↓
薬を正しく取り揃えるために、次のような調剤過誤防止対策を行っています。
調剤する際には、投与量、投与経路(静脈注射、皮下注射、筋肉注射等)、投与速度等の確認と共に、2種類以上の注射薬を混ぜても問題ないかなど、薬学的?化学的な見地から処方内容を細部までチェックしています。手術等で食事を摂ることが出来ない患者さんには高カロリー輸液が使用されます。高カロリー輸液の調製は無菌的な環境下で行う必要があるため、クリーンルームの中で無菌調製を行っています。
作業は必ず2名以上の薬剤師が確認し、適切な注射薬が適切な量?使用方法で患者さんに投与されるようにしています。この調剤業務によって、患者さんがより安全に、安心して注射薬による治療を受けられるように努めています。
医薬品には効能効果、投与方法、使用上の注意、相互作用、副作用など様々な情報があります。医薬品情報は日々更新されており、次々に新薬も発売されています。医薬品情報室では、入手した情報の重要度?緊急度により、その都度、適切に対応することが必要とされます。情報を配布するだけでなく、医師が処方オーダするシステム上に、注意喚起の情報を設定することで、処方入力時の医薬品の適正使用につなげています。紙面にて情報提供する際は、重要な項目を目立たせるなど、出来るだけ分かりやすいように記載方法を工夫し、問い合わせの回答をする際は、相手の状況を判断し、迅速かつ的確に、付随した必要な情報も提供できるよう心がけています。直接患者さんと関わることは少ないのですが、医薬品に関する情報を早く、正確に、分かりやすく、必要とする人へ情報提供することを使命とし、患者さんがより良い医療を受けられるよう努めています。
様々な職種と横のつながりを大切にして医療安全の礎の一つとすることが、医薬品管理業務の使命であると考えています。
院内製剤における医療ニーズは多種多様です。例えば、患者さんが経口摂取不可のため内服錠を坐薬にしたい、試薬(化合物)を原料に軟膏をつくってほしい、小児に使用するため点眼液を希釈してほしいなど様々です。
このような依頼に対して、各種文献や学会発表等をもとに、安全性?有効性を検討した上で調製をします。無菌性が求められる注射薬、点眼薬、眼軟膏などを調製する場合にはクリーンベンチ内で作業するなど、製剤工程の品質管理も欠かせません。
また、がん化学療法や放射線療法に伴う口内炎の予防や治療に用いる“フォイパン含嗽液”は、そのまま使用すると大変苦く、服薬アドヒアランス不良の原因となってしまいます。そこで、単シロップで甘味を加えて使用感?服用感を改善させるなど、服薬アドヒアランスの観点からも最適な治療が行える院内製剤の提供を心掛けています。
院内製剤の安全性や質の確保を実現するためには、常日頃から医師や看護師と連携をとることが大切であり、担当薬剤師は調製行為だけにとどまらず、院内製剤の患者さんへの使用状況の把握にも努めています。
薬剤師がその専門性を活かして院内製剤業務を行うことは、個々の患者さんへの最適な薬物療法の提供に貢献できるとともに、患者さんのQOL(quality of life)の向上にもつながるものと考えます。
がん化学療法を導入する患者さんのもとへ伺い、治療のスケジュールや副作用とその対処法の説明を行っています。また、がん治療で使用する薬と、患者さんが普段、使用している薬や健康食品などとの使い合わせのチェックも行っています。医師や看護師と協力して、患者さんの症状に合わせて最適な薬を使用することを検討しています。
現在、担当薬剤師が主体となって取り組んでいる日常業務を、以下に示します。
当院では、医師、看護師、栄養士、理学療法士、薬剤師で褥瘡対策チームを構成し、週に1回の褥瘡対策チームラウンドを行っています。褥瘡ラウンドでは、褥瘡ができてしまった入院患者さんを対象に、多職種で情報を共有し、疾患、治療、栄養状態を考慮した全身管理をチームで行っています。
褥瘡対策チームにおける薬剤師は、回診時に患者さんの褥瘡状態に適した薬の提案、使用方法や保管方法についての評価?助言、その他薬に関する情報提供などを行い、適切な褥瘡治療に努めています。また、褥瘡の発生予防や対策を行う褥瘡対策委員会に参加し、患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指しています。
調剤業務
調剤室では、外来および入院患者さんの薬を調剤しています。一日平均で、外来処方箋は約300枚、入院処方箋は約180枚を調剤しています。調剤業務の流れ
1. 処方監査
当院ではオーダリングシステムを取り入れており、医師が電子カルテに処方入力すると調剤室に処方箋が出力されます。調剤する前に処方内容が適切かなど、次のような項目を確認し、何か疑問があった場合には、医師に確認をしてから調剤を始めます。- 薬の量や飲み方が合っているか?
- 他の薬との飲み合わせに問題はないか?
- 他の診療科から出ている薬と重複していないか?
- 服用を避けた方が良い薬が処方されていないか?
2.調剤
処方箋にもとづいて調剤します。薬を正しく取り揃えるために、次のような調剤過誤防止対策を行っています。
- 処方箋への薬品棚番号表示
- 複数規格ある薬、外観や名称が類似している薬への注意喚起や在庫場所の工夫
- 取り揃え間違いの多い薬に対する注意喚起
- 粉薬や水薬など秤量する全ての薬のバーコード管理(調剤監査システムの導入)
3.薬剤監査
調剤者とは別の薬剤師が再度、量や飲み方、他の薬との飲み合わせなど最終確認を行います。4.薬剤交付
おくすり渡し口で薬を交付します。他の医療機関から処方されているお薬との飲み合わせの相談も行っています。ご質問等がありましたら、お気軽に声をおかけください。患者さんへ
外来診療予約患者数が多い日は、病院内でお薬をお渡しする待ち時間が予想以上に長くなる場合がありますので、院外処方もご利用ください。院外処方箋を希望される場合は、主治医にお話しください。
外来診療予約患者数が多い日は、病院内でお薬をお渡しする待ち時間が予想以上に長くなる場合がありますので、院外処方もご利用ください。院外処方箋を希望される場合は、主治医にお話しください。
注射薬調剤業務
注射薬は飲み薬と同様に、患者さん一人ひとりの状態に合わせて医師が処方を行います。当院では入院中の患者さんに使用される注射薬について、薬剤師が注射処方箋に基づき1回毎に投与される注射薬をトレーに準備して、薬剤の取り間違えがないようにしています。調剤する際には、投与量、投与経路(静脈注射、皮下注射、筋肉注射等)、投与速度等の確認と共に、2種類以上の注射薬を混ぜても問題ないかなど、薬学的?化学的な見地から処方内容を細部までチェックしています。手術等で食事を摂ることが出来ない患者さんには高カロリー輸液が使用されます。高カロリー輸液の調製は無菌的な環境下で行う必要があるため、クリーンルームの中で無菌調製を行っています。
作業は必ず2名以上の薬剤師が確認し、適切な注射薬が適切な量?使用方法で患者さんに投与されるようにしています。この調剤業務によって、患者さんがより安全に、安心して注射薬による治療を受けられるように努めています。
抗がん剤調製業務
抗がん剤治療に対し、患者さん一人一人の背景や検査値などから、安全で効果的な治療が行えるようサポートしています。治療は各種ガイドライン?マニュアルをもとに作成されたレジメン(抗がん剤の治療計画)に準じ、治療の逸脱がないか確認しています。入院?外来で投与される注射抗がん剤は、薬剤部で無菌的に調製しています。<処方確認>
処方されたオーダに対し、治療薬の選択?投与量?休薬期間などの妥当性を確認し、疑義が生じた場合は医師へ問い合わせています。<無菌調製>
抗がん剤調製者はガウン、マスク、手袋、ゴーグル等を着用し、抗がん剤を外部へ飛散させない装置(安全キャビネット)を用いて、無菌的に調製しています。医薬品情報業務
医薬品情報室はDI(Drug Information)室とも言われ、医薬品に関しての情報を取り扱う部署です。医薬品情報室では、薬物療法が安全かつ有効、また適正に行われるように、医薬品情報を収集し、情報の加工と専門的評価を加えて医療従事者や患者さんへ情報提供しています。主な業務として、院内からの医薬品に関する問い合わせへの対応、薬剤部博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@?各種お知らせ?院内採用薬リストの作成を行っています。他にも、薬事委員会、レジメン審査委員会の事務局も担っています。また、院内で起きた副作用の情報を集めて厚生労働省へ報告したり、製薬企業が実施する製造販売後調査の窓口として、販売後の医薬品の安全性の確保に努めています。
医薬品管理業務
医薬品管理室は、主に医薬品の在庫管理、品質管理、及び安全管理に携わる部門です。医薬品安全管理責任者の下、医薬品管理担当薬剤師がマネージャーとなり、薬剤助手と共に安全で安心な薬物療法が行われるよう日々業務を行っています。
医療用麻薬や向精神薬など法律等で厳しく規制されている医薬品もあります。これらも医療には必要不可欠なため、法令に遵守した適切な使用管理をしています。
(1) 在庫管理
医薬品の購入~搬送までの業務を担っており、医療スタッフと情報交換しながら、患者さんに滞りなく医薬品が供給されるよう努めています。当院は処方オーダリングシステムと連動した物流管理システムが導入されており、医師による処方入力や院内全部署からの医薬品請求が全て電子化されているため、医薬品の1錠、1アンプル単位での入出庫管理がされています。医療用麻薬や向精神薬など法律等で厳しく規制されている医薬品もあります。これらも医療には必要不可欠なため、法令に遵守した適切な使用管理をしています。
(2) 品質管理
医薬品には温度、湿度、遮光など様々な保管条件があります。個々の医薬品に合わせた適切な保管管理をすることも医薬品管理室の重要な仕事です。また、医薬品の使用期限管理なども行っており、常に医薬品の品質に心がけています。(3) 安全管理
ヒューマンエラーを防ぐため、医療安全管理室とも連携をとっています。取り間違え防止対策や投与に注意が必要な医薬品(ハイリスク薬)の対策なども実施しています。様々な職種と横のつながりを大切にして医療安全の礎の一つとすることが、医薬品管理業務の使命であると考えています。
製剤業務
院内製剤とは、薬剤師により病院内で調製され、その病院に限定して使用される薬のことを言います。医療を行う中で、医薬品医療機器等法(旧薬事法)で承認?販売されている医薬品だけでは、多様な疾病、病態をもつ患者さんに最適な薬物療法を実施できないことがあります。そのような場合に、薬剤師の専門性を活かし、薬学的?物理化学的な知識や技術を用いて行う重要な業務の一つが院内製剤業務です。院内製剤における医療ニーズは多種多様です。例えば、患者さんが経口摂取不可のため内服錠を坐薬にしたい、試薬(化合物)を原料に軟膏をつくってほしい、小児に使用するため点眼液を希釈してほしいなど様々です。
このような依頼に対して、各種文献や学会発表等をもとに、安全性?有効性を検討した上で調製をします。無菌性が求められる注射薬、点眼薬、眼軟膏などを調製する場合にはクリーンベンチ内で作業するなど、製剤工程の品質管理も欠かせません。
また、がん化学療法や放射線療法に伴う口内炎の予防や治療に用いる“フォイパン含嗽液”は、そのまま使用すると大変苦く、服薬アドヒアランス不良の原因となってしまいます。そこで、単シロップで甘味を加えて使用感?服用感を改善させるなど、服薬アドヒアランスの観点からも最適な治療が行える院内製剤の提供を心掛けています。
院内製剤の安全性や質の確保を実現するためには、常日頃から医師や看護師と連携をとることが大切であり、担当薬剤師は調製行為だけにとどまらず、院内製剤の患者さんへの使用状況の把握にも努めています。
薬剤師がその専門性を活かして院内製剤業務を行うことは、個々の患者さんへの最適な薬物療法の提供に貢献できるとともに、患者さんのQOL(quality of life)の向上にもつながるものと考えます。
TDM業務
TDMは、Therapeutic Drug Monitoringを略記したもので、主に血中の薬物濃度を指標にして治療管理を行うことを言います。
当院では平成20年10月から薬剤師によるTDM業務を開始しました。対象としている薬は現在、特定薬剤治療管理料の対象となっている抗菌薬6種類(バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシン、アミカシン、ゲンタマイシン、ボリコナゾール)です。その他の薬についても医師からの相談依頼に応じて、その都度対応しています。
薬物動態解析は専任の薬剤師が行い、日々の業務を均質に、そして更なる質の向上に努めています。診療医師からの抗菌薬TDM依頼率はほぼ100%を推移しており、当院TDM業務の有用性が診療医師に理解されている結果と考えています。
薬剤師にとってTDM/薬物動態領域の知識と実用は不可欠です。しかし、薬学部学生の臨床実務実習において、この領域での訓練の場を実践も交えて提供?教育できる病院は、相対的に不足しています。当院はこの提供ができる環境を備えており、担当者は熱意をもって未来の薬剤師育成に貢献できるよう努めています。
当院では平成20年10月から薬剤師によるTDM業務を開始しました。対象としている薬は現在、特定薬剤治療管理料の対象となっている抗菌薬6種類(バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシン、アミカシン、ゲンタマイシン、ボリコナゾール)です。その他の薬についても医師からの相談依頼に応じて、その都度対応しています。
薬物動態解析は専任の薬剤師が行い、日々の業務を均質に、そして更なる質の向上に努めています。診療医師からの抗菌薬TDM依頼率はほぼ100%を推移しており、当院TDM業務の有用性が診療医師に理解されている結果と考えています。
薬剤師にとってTDM/薬物動態領域の知識と実用は不可欠です。しかし、薬学部学生の臨床実務実習において、この領域での訓練の場を実践も交えて提供?教育できる病院は、相対的に不足しています。当院はこの提供ができる環境を備えており、担当者は熱意をもって未来の薬剤師育成に貢献できるよう努めています。
病棟業務
病棟における医薬品適正使用の推進と安全?安心な薬物療法の支援を目的とし、多職種と連携を取りながら病棟業務を行っています。
現在、ICU(集中治療室)を含む全病棟に薬剤師を配置しており、医師、看護師、その他メディカルスタッフとコミュニケーションを取りながら、適切な薬の選択、使用方法等の様々な問い合わせに対応し、医療チームの一員として活動しています。また、入院患者さんの入院前の薬物治療状況の把握ならびに患者さんの病状に適した薬の管理を行い、入院中の薬物治療の有効性の向上と副作用発現の早期発見に努めています。さらに患者さんやご家族に薬物療法についてわかりやすく説明を行い、少しでも安心して治療に臨んでいただけるように心がけています。
現在、ICU(集中治療室)を含む全病棟に薬剤師を配置しており、医師、看護師、その他メディカルスタッフとコミュニケーションを取りながら、適切な薬の選択、使用方法等の様々な問い合わせに対応し、医療チームの一員として活動しています。また、入院患者さんの入院前の薬物治療状況の把握ならびに患者さんの病状に適した薬の管理を行い、入院中の薬物治療の有効性の向上と副作用発現の早期発見に努めています。さらに患者さんやご家族に薬物療法についてわかりやすく説明を行い、少しでも安心して治療に臨んでいただけるように心がけています。
主な業務内容
- 入院時の持参薬確認
- 医薬品、健康食品との相互作用確認、アレルギー歴の確認
- 入院患者さんへの服薬指導と副作用モニタリング
- 退院時の服薬指導
- 緊急時に使用する救急カート配置薬の管理
- 入院患者さんの内服薬、外用薬、注射薬の管理
- カンファレンスへの参加
- 医師、看護師、その他メディカルスタッフへの医薬品に関する情報提供
- 薬学部学生の臨床実務実習の指導
外来化学療法センター支援業務
がん化学療法では、しばしば、吐き気や気分不良などの身体症状を伴うことがあり、治療をする中で注意する必要があります。そのため、薬剤部では医師が処方した薬を調剤するだけでなく、医師や看護師と協力しながら、患者さんに正しい薬が正確に投与されるかを確認し、患者さんが安心して治療を受けられるように協力すべく、最善の努力をしています。がん化学療法を導入する患者さんのもとへ伺い、治療のスケジュールや副作用とその対処法の説明を行っています。また、がん治療で使用する薬と、患者さんが普段、使用している薬や健康食品などとの使い合わせのチェックも行っています。医師や看護師と協力して、患者さんの症状に合わせて最適な薬を使用することを検討しています。
糖尿病療養支援チーム
当院の糖尿病療養支援チームは、医師?薬剤師?看護師?臨床検査技師?管理栄養士?理学療法士で構成され、多職種の医療スタッフが情報共有して連携を図りつつ、専門的知識を活かして患者さんの療養行動を支援しています。
糖尿病療養支援チームには日本糖尿病療養指導士の資格をもつ薬剤師が5名所属し(博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@2年6月現在)、「糖尿病教室」での薬についての講義、糖尿病薬(内服薬、注射薬)の服薬指導、外来インスリン導入患者さんに対する指導等を行っています。またチーム活動として、患者さんの情報を共有する「糖尿病カンファレンス」、病院職員向けの「糖尿病勉強会」、地域の方を対象とした「糖尿病フェア」の開催?運営などを行っています。
近年、糖尿病患者さんの増加に伴い新しい糖尿病薬が次々に登場しています。さらに、糖尿病の薬物療法では複数の薬を併用して使用することも多いため、患者さん自身の正しい理解と自己管理がとても重要であると言えます。私たち薬剤師は患者さんが糖尿病の薬を正しく理解した上で、安心して使用できるよう支援しています。
糖尿病療養支援チームには日本糖尿病療養指導士の資格をもつ薬剤師が5名所属し(博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@2年6月現在)、「糖尿病教室」での薬についての講義、糖尿病薬(内服薬、注射薬)の服薬指導、外来インスリン導入患者さんに対する指導等を行っています。またチーム活動として、患者さんの情報を共有する「糖尿病カンファレンス」、病院職員向けの「糖尿病勉強会」、地域の方を対象とした「糖尿病フェア」の開催?運営などを行っています。
近年、糖尿病患者さんの増加に伴い新しい糖尿病薬が次々に登場しています。さらに、糖尿病の薬物療法では複数の薬を併用して使用することも多いため、患者さん自身の正しい理解と自己管理がとても重要であると言えます。私たち薬剤師は患者さんが糖尿病の薬を正しく理解した上で、安心して使用できるよう支援しています。
栄養サポートチーム
栄養管理は、すべての疾患治療の上で共通する基本的な医療の一つです。
Nutrition Support(栄養サポート)とは、栄養管理を症例個々や各疾患治療に応じて適切に実施することで、NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)とは、この栄養サポートを医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの多職種で実践する集団(チーム)を指します。
当院では平成18年にNSTを設置し、患者さんへの最適な栄養管理のために、お互いの職能を発揮し、多面的に栄養不良の原因を探り、情報共有することで患者さんに対してより良い医療の提供を目指して活動しています。活動内容は、スクリーニングで栄養不良が指摘された患者さんを対象に週1回NSTラウンド?カンファレンスを行い、栄養療法のアセスメントと状態に合わせた静脈?経腸栄養の栄養療法の提案を行っています。NSTの中で薬剤師は、患者さんの既往や症状に合わせた最適な輸液?栄養剤の提案、薬の相互作用や適正使用の確認、薬による副作用の確認などを行い、薬剤師の視点から栄養管理に関わることで、より効果的で安全な栄養管理の支援に努めています。
Nutrition Support(栄養サポート)とは、栄養管理を症例個々や各疾患治療に応じて適切に実施することで、NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)とは、この栄養サポートを医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの多職種で実践する集団(チーム)を指します。
当院では平成18年にNSTを設置し、患者さんへの最適な栄養管理のために、お互いの職能を発揮し、多面的に栄養不良の原因を探り、情報共有することで患者さんに対してより良い医療の提供を目指して活動しています。活動内容は、スクリーニングで栄養不良が指摘された患者さんを対象に週1回NSTラウンド?カンファレンスを行い、栄養療法のアセスメントと状態に合わせた静脈?経腸栄養の栄養療法の提案を行っています。NSTの中で薬剤師は、患者さんの既往や症状に合わせた最適な輸液?栄養剤の提案、薬の相互作用や適正使用の確認、薬による副作用の確認などを行い、薬剤師の視点から栄養管理に関わることで、より効果的で安全な栄養管理の支援に努めています。
感染対策チーム
当院の感染対策チーム(Infection Control Team:ICT)は感染管理室に属し、多職種(医師、看護師、検査技師、事務職、そして薬剤師)10名程度で構成され、各職種の専門性を活かしたチーム医療を実践しています。また、現在ICTに含まれている活動の内、抗菌薬適正使用に関連したものをより専門に活動する、抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を今後発足する予定です。詳細は「感染管理室」をご覧下さい。現在、担当薬剤師が主体となって取り組んでいる日常業務を、以下に示します。
(1)感染症における薬物治療への関与
- 抗菌薬適正使用の診療支援〔感染症ラウンド(週2回)〕
- 抗菌薬の選択?用法用量提案〔診療医師からの問い合わせ対応(随時)〕
- 特定抗菌薬(特に注意が必要な抗菌薬)の使用モニタリング
- AUD(Antibiotic Usage Density:抗菌薬使用密度)の診療科毎算出とその評価(月1回)
- 院内採用抗菌薬の妥当性検討
- 院内抗菌薬適正使用手引きの整備
- 抗菌薬適正使用推進のための教育?啓発
- 他施設との抗菌薬適正使用の情報共有と連携
(2)消毒薬への関与
- 消毒薬使用?管理の適正化〔環境ICTラウンド(週1回)〕
- 院内採用消毒薬の妥当性検討
- 院内消毒薬適正使用?管理手引きの整備
緩和ケアチーム
がん患者さんは、がん自体の症状のほかに、痛み、倦怠感などの身体的な症状や、落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。「緩和ケア」は、がんと診断されたときから行う、身体的?精神的な苦痛を和らげるためのケアです。当院の緩和ケアチームは平成22年12月に設置され、医師2名(外科?精神科)?看護師2名?薬剤師4名?医療ソーシャルワーカー1名で構成されており、栄養士?リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士)といった他職種とも連携しながら入院患者さんの苦痛の予防と軽減を図り、患者さんの生活の質(QOL)を改善することを目標に、以下の活動を行っています。
緩和ケアチームにおける「薬の専門家」として多職種と協働しながら、より専門性の高い緩和ケアを提供できるよう、日々、取り組んでいます。
- 緩和ケアチームに依頼のあった入院患者さんについて、定期的にカンファレンスおよび回診を行っています。薬剤師は痛みなどの苦痛症状を和らげるための薬の選択や投与量の検討、副作用の防止などに関わっています。
- 痛みに対して医療用麻薬を使用している全ての入院患者さんのカルテ回診を行い、病棟常駐薬剤師と連携して薬の使用状況を把握し、適正使用を促しています。
- 当院では在宅麻薬ポンプを採用し、注射による医療用麻薬を使用している患者さんの自宅退院を可能としています。薬剤師は処方設計の提案からクリーンルーム内での無菌調製、自宅での在宅麻薬ポンプの管理に至るまで幅広く関わっています。
- 緩和ケアに関する情報を院内ホームページに掲載するとともに、医療スタッフ対象の緩和ケア勉強会を開催するなど、病院職員の知識向上に努めています。薬剤師は緩和ケアに用いる医薬品情報について、随時、ホームページ内容の更新を行っています。
緩和ケアチームにおける「薬の専門家」として多職種と協働しながら、より専門性の高い緩和ケアを提供できるよう、日々、取り組んでいます。
褥瘡対策チーム
褥瘡(じょくそう)とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。当院では、医師、看護師、栄養士、理学療法士、薬剤師で褥瘡対策チームを構成し、週に1回の褥瘡対策チームラウンドを行っています。褥瘡ラウンドでは、褥瘡ができてしまった入院患者さんを対象に、多職種で情報を共有し、疾患、治療、栄養状態を考慮した全身管理をチームで行っています。
褥瘡対策チームにおける薬剤師は、回診時に患者さんの褥瘡状態に適した薬の提案、使用方法や保管方法についての評価?助言、その他薬に関する情報提供などを行い、適切な褥瘡治療に努めています。また、褥瘡の発生予防や対策を行う褥瘡対策委員会に参加し、患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指しています。
災害派遣医療チーム
DMAT(災害派遣医療チーム)は、大規模災害?事故が発生した際に、現場へ迅速に駆けつけ医療活動ができるよう、専門的な訓練を受けた医療チームです。当院では平成25年にDMATが編成され、薬剤師もDMAT隊員として活動しています。薬剤師は医薬品等の管理?供給、災害情報の通信、医療活動の補助?記録を行っています。平成27年9月に発生した茨城県の豪雨災害に対して当院DMATも出動し、患者搬送等に従事しました。災害発生時に迅速に対応できるよう、日々業務を行いながら訓練や研修に取り組んでいます。医療安全管理
患者さんに医薬品を適正に使用していただくためには、医薬品管理体制の強化を図るばかりではなく、患者さんをはじめ医療スタッフへの迅速な情報提供が欠かせないと考えております。そのために、当院では医療安全管理室、看護部、薬剤部の連携を特に高めてまいりました。これら三部署での定例会議では些細なことでも話題に取り上げて大きな事故につながらないように努めております。また、医療安全管理者と医薬品安全管理責任者との院内ラウンドなどを通じて医療事故発生源の撲滅を目指しています。