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大学院 薬学研究科 白血病や炎症性腸疾患の主要な治療薬の岡本 ひとみさん
適応を広げることを目指した基礎研究に従事。
薬学研究科 博士課程3年岡本 ひとみさん
薬学研究科 博士課程3年大学院 薬学研究科 白血病や炎症性腸疾患の主要な治療薬の
適応を広げることを目指した基礎研究に従事。 薬学科5年生で薬物治療学Ⅳの研究室に入り、医療現
場で多く使われている薬の適応を広げる研究に着手しま
した。新たな薬を創るのはもちろんですが、すでに実績の
ある薬をより多くの人が安心して使えるようにする研究も
大切だと考えたからです。選んだのは白血病や炎症性腸疾
患などの治療薬であるチオプリン製剤。この薬の代謝酵素
の一つNUDT15が塩基配列の一部が異なる遺伝子多型
だった場合、白血球減少症や全身脱毛症といった副作用
が出やすくなります。私は副作用が起きる仕組みを調べる
ため、生化学教室の先生の指導も受けながら、LC-MS/MS
をはじめ高度な解析機器を使って酵素の働きを詳しく調
べる実験を続けています。 -
大学院 薬学研究科 創薬では避けて通れないステップ「アミド結合形成反応」。柿沼 博晨さん
触媒を用いた新たな反応経路の探究を通じて、その効率化に挑む。
薬学研究科 修士課程1年柿沼 博晨さん
薬学研究科 修士課程1年大学院 薬学研究科 創薬では避けて通れないステップ「アミド結合形成反応」。
触媒を用いた新たな反応経路の探究を通じて、その効率化に挑む。 私は「アミド結合形成反応における触媒の開発」をテー
マに研究を行っています。アミド結合とは、生体内のタンパ
ク質をはじめ、医薬品、農薬、機能性材料などに多く見ら
れる、重要な化学結合様式の一つです。現代の有機合成化
学においては、アミド結合形成反応には縮合剤と呼ばれる
試薬を用いた方法論が広く用いられています。しかしこの
方法論では、縮合剤由来の副生成物が出てしまう点や、精
製に手間がかかる点が課題となっています。
そこで私は、リン化合物を触媒に用いた新たなアミド結
合形成反応の開発に取り組んでいます。成功すれば、投入
する縮合剤が少量で済むようになり、不要な副生成物を削
減できるとともに、目的物を取り出す操作が容易になりま
す。アミド結合はインフルエンザ治療薬などにも含まれる構
造で、創薬では避けて通れないものです。本研究を通じて、
より効率的で環境に優しい創薬の実現に貢献していきます。 -
卒業生 病院での医療情報の管理に加え、学校法人北里研究所博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@病院
糖尿病治療の専門家も目指したい。
薬剤部医薬品情報センター
宮坂 薫さん 2015年 薬学部卒業学校法人北里研究所博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@病院
薬剤部医薬品情報センター
宮坂 薫さん 2015年 薬学部卒業卒業生 病院での医療情報の管理に加え、
糖尿病治療の専門家も目指したい。 私は医薬品情報センターで、製薬会社が提供する医薬品の有効性?安全性?流通など各種情報の収集と共有、院内のスタッフや患者さんからの医薬品の問い合わせへの対応、院内の医薬品の品目選定などに携わっています。
院内では「糖尿病教室」のチームに所属。医師や看護師、そのほか多様な専門職のメンバーとともに、糖尿病患者さんのより良い療養生活に向け、院内で糖尿病教室(患者さんやその家族が対象)を実施し、病院がある相模原市と協力した市民向け公開講座や血糖測定体験なども行っています。 -
卒業生 適切な治験の実施をサポートして株式会社アイロム
今後の医療の発展に貢献したい。
東京第三支店
金子 莉子さん 2020年 薬学研究科修士課程修了株式会社アイロム
東京第三支店
金子 莉子さん 2020年 薬学研究科修士課程修了卒業生 適切な治験の実施をサポートして
今後の医療の発展に貢献したい。 治験コーディネーター(CRC)は、新薬を世の中に出すために行われる治験を医療機関でサポートする仕事。対象の病気や治療薬を理解し、治験担当の医師と話し合うほか、医療機関ごとに正しく治験を実施するための体制づくりも担当します。治験に参加する患者さんのサポートも行うため、治験の薬で症状が改善したと喜ぶ姿を間近で見る機会があるのもやりがいの一つです。
新薬の開発に携わるCRCは、未来の医療を発展させる上で今や必要不可欠な存在だと考えています。特に治験では新薬に関するデータの正確な扱いが重要になりますが、私は大学時代の研究室でデータの適切な扱い方や捉え方を学び、研究的側面も持つ治験をより深く理解するために重要となる視点も身につけられました。
今後も治験に係る省令の遵守に努めながら、目の前の患者さんや医療機関の皆さんを大切にして仕事を進め、将来は「治験のことはなんでも聞ける」と医師からも患者さんからも信頼されるようになりたいと思っています。 -
薬学科 聞き取りを通じて患者さんへの理解を深め、安江 将貴さん
適切な治療を考え抜く経験ができました。
薬学科5 年
埼玉県立浦和高等学校出身安江 将貴さん
薬学科5 年
埼玉県立浦和高等学校出身薬学科 聞き取りを通じて患者さんへの理解を深め、
適切な治療を考え抜く経験ができました。 病院実習では、抗がん剤によるがん治療を受けている患者さんを担当。初めは入院での治療であったため、先生と一緒に患者さんの病室を訪れ、体調や吐き気等の副作用の状況について聞き取りを行いました。そして患者さんの体調が良好だったため、通院での治療に切り替えることに。その際、服薬内容やご自宅と病院との距離を確認し、通院治療の妥当性を先生と検討しました。その後、かかりつけの薬局で患者さんの状態を確認してもらえるよう、患者さんに関する情報をまとめた文書も作成しました。
症状が重い患者さんを扱う病院と、患者さんの日常生活に近い薬局での仕事の違いを実感したことが印象に残っています。 -
薬学科 海外と日本の医療の違いを知り、村松 瑞季さん
互いを尊重する中で成長を実感しました。
薬学科4 年
※学年は取材時のものです村松 瑞季さん
薬学科4 年
※学年は取材時のものです薬学科 海外と日本の医療の違いを知り、
互いを尊重する中で成長を実感しました。 今回の演習はケンタッキー大学薬学部からの参加もあると聞き、違う国で同じ分野を学ぶ学生との会話も楽しみでしたね。英語でのディスカッションは限られた時間で意見を交換して集約し、発表用のスライド作りまで行う必要があり、私は時間配分や課題の明確化に努めました。みな聞くこと?話すことに積極的で、自然にアクティブなディスカッションに発展。英語での発表もうまくいき、とても達成感がありました。 -
生命創薬科学科 微生物由来のトランスポーターで水銀を除去する土屋 佑太さん
エコフレンドリーな環境浄化法を研究。
薬学研究科修士課程1 年
※学年は取材時のものです土屋 佑太さん
薬学研究科修士課程1 年
※学年は取材時のものです生命創薬科学科 微生物由来のトランスポーターで水銀を除去する
エコフレンドリーな環境浄化法を研究。 学部3 年次から大学院まで公衆衛生学教室に在籍し、「微生物由来の水銀トランスポーターを植物に応用した環境浄化法」の研究を続けています。植物を用いる環境浄化法は、物理化学的な浄化法に比べてコストが下げられるメリットがある一方、耐性や吸収力などの浄化効率の低さが課題でした。そうした課題を解決できる植物の育種が現在の目標で、この研究が発展してエコフレンドリーな植物を用いた環境浄化法がより実用的になることを期待しています。 -
薬学科 学部内外の交流の輪が広がるキャンパス。森 陽香さん
充実の学習サポート体制も大きな魅力です。
薬学科1 年森 陽香さん
薬学科1 年薬学科 学部内外の交流の輪が広がるキャンパス。
充実の学習サポート体制も大きな魅力です。 自然豊かで、他学部の学生と交流する機会がたくさんあるところが相模原キャンパスの魅力です。スクールバスに乗った時や教室移動の時、他学部の知り合いに会えるとうれしく
なります。キャンパスに来て驚いたのは、海洋生命科学部が所有する本格的な水族館があること。クラゲがかわいくて、おすすめのスポットです。その他にお気に入りの場所は、L1
号館にある大講義室。ホールのように広くてきれいで、座り心地のいい椅子で授業を受けられます。ここでは1 年生全員が受ける授業が開講されるので、他クラスの学生との関わり
が生まれ、交流の輪が広がります。 -
薬学科 実習の拠点となる都心型キャンパス。国村 歩美さん
学びも息抜きも充実させられる環境があります。
薬学科3 年国村 歩美さん
薬学科3 年薬学科 実習の拠点となる都心型キャンパス。
学びも息抜きも充実させられる環境があります。 都心にある白金キャンパスで、特に目を引くのがプラチナタワー。多くの実習はこの建物で行います。実習室から出る頃には日が暮れていることもあるのですが、その時にプラチ
ナタワーから見える夜景がとてもきれいで、「実習を頑張った甲斐があったな」と感じられます。
キャンパスの中では、ソフィアプラザが特にお気に入りの場所です。ここのベンチからは2号館、プラチナタワー、ソフィアプラザ全体を見渡せます。すぐ後ろには北里研究所病院があり、自分が学びの場としているキャンパス内に病院という実際の医療現場があることで、薬学が臨床に根差したものであると実感できます。 -
卒業生 ドラッグストア併設の調剤薬局で、坂本 麗華 さん
調剤薬剤師として勤務しています。
マツキヨココカラ&カンパニー
管理薬剤師坂本 麗華 さん
マツキヨココカラ&カンパニー
管理薬剤師卒業生 ドラッグストア併設の調剤薬局で、
調剤薬剤師として勤務しています。
ドラッグストアが併設されていることで、調剤業務だけでなく、OTCやサプリメントの相談、処方薬との飲み合わせの確認なども行います。セルフメディケーションや予防医療が注目されている中、身近な医療従事者としてドラッグストア薬剤師の役割は大きいと感じています。 -
卒業生 私は大学の研究室で有機化学、その中でも合成化学の研究に携わっています。李 大葵 さん
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部
助教李 大葵 さん
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部
助教卒業生 私は大学の研究室で有機化学、その中でも合成化学の研究に携わっています。 私は大学の研究室で有機化学、その中でも合成化学の研究に携わっています。自然界の微生物や植物からは有用な活性を持つ天然有機化合物、いわゆる「薬の種」がこれまで数多く発見されています。しかし、見つかったばかりの種は、効果が弱い、副作用があるなどの弱点があり、そのままでは薬として利用することが難しいです。合成化学は、化学反応を利用して、この弱点を克服したより優れた種を作ることで、新しい薬の創製を目指しています。 -
卒業生 自分が行った鑑定で事件解決に寄与出来た時に仕事のやりがいを感じます。阪柳 正隆 さん
神奈川県警察科学捜査研究所
工業製品科長兼有害物質科長阪柳 正隆 さん
神奈川県警察科学捜査研究所
工業製品科長兼有害物質科長卒業生 自分が行った鑑定で事件解決に寄与出来た時に仕事のやりがいを感じます。 科学捜査研究所では、生物系、化学系、工学系、人文系と幅広い分野の鑑定を行うため、薬学部、工学部、理学部、理工学部、獣医学部、農学部、文学部、心理学部等の出身者が、それぞれの専門分野で協力し合い鑑定?検査及び研究を行っています。科捜研の研究員は研究職と採用された県の公務員になります。
現在は、工業製品科長兼有害物質科長として、繊維片、塗膜片、ガラス片等の微細物の鑑定と火災現場の油類、シアンやヒ素等の毒物、性犯罪被害者の血液、尿、毛髪からの向精神薬の鑑定を行っています。
難しい鑑定で良い結果が出たときや、自分が行った鑑定で事件解決に寄与出来た時に仕事のやりがいを感じます。自分が行った鑑定を証拠として採用するために裁判所に出廷し、証言する事もあります。
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卒業生 「KATE」というセルフメイクブランドの商品開発の仕事をしています。宗田 杏樹 さん
花王株式会社
化粧品事業部門宗田 杏樹 さん
花王株式会社
化粧品事業部門卒業生 「KATE」というセルフメイクブランドの商品開発の仕事をしています。 商品開発の仕事のメインとなるのは、何もないところから新たな商品を生み出すことなので、常に市場のメイクトレンドや口コミ状況等にアンテナを張り、新商品のアイディアを出していく必要があります。また、アイディアができても、それを具現化するために、研究所や生産技術等様々な部署と連携していく必要があり、商品アイディアを出すこと?そのアイディアを具現化するといった、商品開発の仕事そのものに難しさを感じています。
現在は主に口紅の商品開発を担当しており、「リップモンスター」?「リップモンスター スフレマット」等の商品に携わり、新商品を世に送り出してきました。
どちらの商品も博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@が流行している時期に発売した商品だったので、マスクの着用が求められ口紅を使う機会が減っている状況下で、口紅に求められているニーズを分析し、具体的な商品像に落としこんで提案することがとても大変でした。また、研究の担当者とも「もっとこんな質感や色にしたい」等と、何度もやり取りを重ねることで、理想の品質を実現することも大変でした。
発売後は想像以上の売れ行きで、大きな反響を得ることができました。 -
大学院 薬学研究科 天然物からの創薬に強い北里での経験を生かしインドネシアの微生物や植物から薬を作るのが夢。Nur Elyza Aiman Azizah さん
薬学研究科 博士後期課程3年(取材時)
インドネシア 出身
ハサヌディン大学薬学部Nur Elyza Aiman Azizah さん
薬学研究科 博士後期課程3年(取材時)
インドネシア 出身
ハサヌディン大学薬学部大学院 薬学研究科 天然物からの創薬に強い北里での経験を生かしインドネシアの微生物や植物から薬を作るのが夢。 私はハサヌディン大学薬学部でインドネシアの微生物が産生する抗菌物質を研究し、卒業後は北里の微生物薬品製造学教室で脂質異常症の治療薬を研究しています。修士課程では微生物が生産する化合物を単離し、脂質代謝への働きを学術論文として発表。
今は博士課程に進学して、脂質代謝を阻害する新たな構造の化合物の探索、その効き目の評価を行っています。こうした天然物からの創薬にも強みを持つ北里での経験を生かし、修了後はインドネシアで大学教員になって研究を続ける予定。自国の微生物や植物などから薬の元になる物質を見つけたいと考えています。