動物資源科学科

高橋先生の素顔

―学生の印象はいかがですか。

 最近の学生はよく勉強するという印象です。自分が学生だった頃は???でしたが、今の学生は意識も高く、とても真面目だなぁと思います。何があったのでしょうか。あとは十和田キャンパスの特徴で学生同士の家がみな近いこともあり、仲が良いですね。

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高橋 辰行 先生


―大学の、あるいは動物資源科学科の教員になった感想を聞かせてください。

 今までは学生という立場から大学を見ていましたが、教員という立場になって大学を見るとまったく異なって見えました。大学の先生は思っていた以上に学生思いというのがよくわかりました。でもその思いがなかなかうまく伝えられなく、伝わらないというのも感じましたね(笑)。毎日片思いです。難しいですね。

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―ご趣味は何ですか?

 運動、釣り、工芸品作りに最近ハマってます。運動はどちらかというとダイエット目的です。十和田に来て体重が???。釣りは鯛釣りに行きます。工芸品は江戸切子や津軽塗の箸を作ったりしました。私はどこに向かっているのでしょうか。

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―現在はどのような研究を行っていますか?

 現在、ニワトリを用いた腸管からの栄養素吸収制御、ウシ(北里八雲牛)を用いた放牧の効果、ヒツジを用いた栄養素が持つ生理効果、げっ歯類を用いた摂食と嗜好性調節に関する実験を行っています。研究の最終的な目標は畜産分野における生産性の向上を目指していますが、研究室で扱っている動物種が多いため比較生理学も最近面白いなぁと思いながら研究を行っております。特に、ニワトリは今まで扱ったことがなく、さらに怖かったので研究対象と最初は考えていませんでした。しかし、所属研究室ではニワトリも研究対象であり、大学院生の実験結果を見てみるととても興味深く感じました。ブロイラーと呼ばれる肉用鶏は孵化からたった5週間で体重が50倍にもなり、この成長速度は驚異的です。見た目で言えば確かに大きいね、50倍ってすごいね、ってなるかもしれませんが、ヒトで考えるとこれはすごいことになります。ヒトの赤ちゃんの出生体重が3000 gくらいと考えると、5週間経ったら150 kgです。そう考えるとこの短期間で成長し、増体するというのは他の動物には見られません。このダイナミックに変化するブロイラーを使って、腸管からの栄養素吸収の制御機構を現在調べています。少しずつですが、興味深い結果も得られ始め、ますますニワトリって一体なんなんだろうと日々好奇心をくすぐられています。食わず嫌いではないですが、実際やってみるとこんなにも面白いんだと思え、今では何でも興味を持つようになりました。こちらでニワトリの実験に携われる機会がなければそう思わなかったと思います。そういう意味も含め、こちらで実験をさせていただけている環境にとても感謝しています。最後に、ニワトリの脚を見るといつも恐竜ってこんな感じだったのかなぁと妄想しています。

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―なぜそこに注目したのですか?

 今までは栄養素の生理効果について研究を行っていました。研究を進めて行く過程で、この栄養素は体でどのように感知されているのだろうか?という“栄養素の認識”に興味が移り、現在は色々な動物を使って栄養素の認識機構について研究をしております。そのほかに、博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@だからできること、所属研究室の方向性、新たな研究分野の開拓、という3つを考慮した結果、今の研究となりました。ほとんどの実験がこちらに来てから始めた研究なため手探りしながら進めています。

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―学生とどのように研究を進めていきたいと考えていますか。

 学生にはまず純粋に科学に興味を持ってもらいたいと思っています。面白いと思えば、自然に自分で調べ、考え、手を動かすようになると思っていますので。実験は学生が想像している以上に大変ですけれど新しい発見をした時は、それ以上の喜びがありますから、それを学生と共有できたらいいなぁと思いながら指導しています。

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―ありがとうございました?

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動物資源科学科

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