免疫学Ⅱ研究室

 

研究室について

研究テーマ

免疫学Ⅱ研究室は、前身の免疫学研究室から独立し、2020年8月から新A1号館に新たに設置されたヒトの難病を標的とした研究を行っているラボになります。文部科学省関連の様々な研究班の活動に参画し、国内外の他大学との共同研究を積極的に展開しています。

神経難病の病態メカニズムを解明し、患者さんへのフィードバックを目指す。

私たちの研究室では、神経難病であるパーキンソン病(PD)の発症メカニズムを解明することを目指しています。現在、優性遺伝性PDにおいて、LRRK2遺伝子に変異をもつPD患者は、世界中で最も多く報告されています。これまでに、日本の遺伝性PD家系の発症原因がI2020T変異LRRK2であることを発見し、LRRK2遺伝子に変異をもつ遺伝性PD患者由来iPS細胞を樹立しています。本研究では、遺伝性PD患者由来iPS細胞から神経細胞や単球系細胞を作製し、神経変性および神経炎症機構の解析を進めています。また、iPS細胞技術を用いた創薬研究や細胞治療研究も展開しています。
研究概要-1
iPSC
神経幹細胞
iPSC神経細胞_染色写真

細胞内分子の新規解析法を開発し、生命科学のシンギュラリティとなる現象をみつける。

オープンリソース画像解析ソフトCellProfilerおよびImageJを用いて、ヒト由来の単球系細胞株や腎細胞株、神経芽細胞腫における疾患特異的な異常表現型を検出するための評価系ツールの構築を目指しています。現在、細胞内のタンパク質やオルガネラの局在変化、メンブレントラフィッキングを標的とした解析を進めており、ディープラーニング解析ソフトウェアを駆使した1細胞レベルでの病態解析から生命科学のシンギュラリティとなりうる現象の発見を目指しています。
研究概要-2
BZ-X800

メンバー

プロジェクト?研究業績

プロジェクト

脳内タンパク質の老化および認知症発症機構の解明

文部科学省新学術領域研究「脳タンパク質老化と認知症制御」研究班の公募班員として参画し、脳のタンパク質の老化に伴う変化に着目し、脳内タンパク質の老化および認知症発症機構、および認知症の予防や治療の発展に寄与することを目指した研究プロジェクトです。

https://www.med.nagoya-u.ac.jp/noutokokoro/protein-dementia/index.html

生命現象において臨界をもたらすシンギュラリティ細胞またはシンギュラリティ現象の生物学的意義の解明

文部科学省新学術領域研究「シンギュラリティ生物学」研究班の公募班員として活動しています。ビッグバンのように「無から有が創出される特異点」や、人工知能がヒトの知能を凌駕する技術的特異点はシンギュラリティ(臨界)と呼ばれています。本プロジェクトでは、生命現象において臨界をもたらす「シンギュラリティ細胞」に着目し、それが果たす生物学的な役割を解明する新しい学術の開拓を目指しています(研究班HPより一部転用)。

https://singularity-bio.jp

興奮/抑制均衡と神経変性疾患解析のための神経サブタイプ純化

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「再生医療実現拠点ネットワークプログラム(疾患特異的iPS細胞の利活用促進?難病研究加速プログラム)」のバンク利用促進課題 「ロバストな分化誘導法開発課題」の分担開発者として、本プロジェクトを進めています。

研究業績

著書?論文

学会発表

特許

研究室の風景

研究室の実験風景や卒業研究の学部学生の生活風景

写真1       集合写真
写真2     卒研データの解析
写真3       細胞培養
写真4休憩中