スペシャリスト News
がん医療に携わる看護師のための緩和ケア研修
緩和ケアを推進できる看護師の育成を目的に研修会を開催しました。
「がん医療に携わる看護研修事業(厚生労働省の委託:日本看護協会主催)」指導者研修を修了した当院のがん看護専門看護師4名により企画?運営を行った研修の様子を紹介します。
研修の概要
目的
がん患者さんに携わる看護師が、緩和ケアの推進者として個別的なケアを提供するための専門的な知識と技術を学ぶ
プログラム
- 講義
Step1- 緩和ケアを担う看護師の役割
Step2- 症状マネジメント
Step3- 患者の意志決定支援、専門家への橋渡し - 演習?グループワーク
包括的アセスメント - ロールプレイ
基本的コミュニケーションスキルを活用して
講義
講義はStep1~3で行いました。
- Step1「緩和ケアを担う看護師の役割」では、基本をおさえる
- Step2「症状マネジメント」では、患者さんの病態や体験の捉え方と看護ケアへの生かし方について学ぶ
- Step3「患者の意志決定支援、専門家への橋渡し」では、包括的アセスメントを用いて患者さんのつらさを緩和する手段を多方向から検討するためには、他職種チームや専門家への橋渡しを看護師がどのように行うかが重要であることを学ぶ
グループワーク
事例をもとにグループで包括的アセスメントを行いました。
- 包括的アセスメントとは
- 患者さんが抱くつらさを身体的?心理的?社会的?霊的の4つの視点から捉え、つらさを見落とすことをなく専門的な対応が必要な状態を見極めるアセスメントの方法。
ロールプレイ-基本的コミュニケーションスキルの活用
患者さんが気持ちを表出できるようなコミュニケーションの取り方についてグループで模索し体験しました。看護師役は患者さんの気持ちに共感することを心がけて臨みましたが、看護師の態度や声かけはどのようにするのがよいのか、グループメンバーはオブザーバーと意見を交換しながらロールプレイをすすめていきました。
参加者の感想
- 基本的な緩和ケアの知識が得られ、現場に活かすことができると思った。
- ロールプレイはコミュニケーションの方法についてファシリテーターやオブザーバーに確認することができて良かった。
- 患者さんが持つ様々な症状に関して、看護師は病態や体験をどのように捉えて看護ケアに生かしていけばよいのかという点について学べた。
2017.5