泌尿器科では、多くの患者さんのご要望にお答えできるようできるだけ広い領域にわたる診療を行っています。当院では特に腎臓癌や膀胱癌、前立腺癌などの尿路悪性腫瘍、腎不全?移植医療、小児泌尿器科疾患に重点をおいています。また、尿路内視鏡手術、腹腔鏡手術、ロボット支援手術、各種放射線治療などの低侵襲治療法を積極的に取り入れ、成人だけでなく小児領域にも横断的に展開し、最小限の負担で最大の効果が得られる治療を目指しています。
当科では治療に伴う痛みや出血などを可能な限り少なくするため、低侵襲治療を積極的に行っています。具体的には副腎、腎臓、上部尿路腫瘍、膀胱、前立腺の各悪性腫瘍に対し、積極的に内視鏡手術やロボット支援手術を行っております。また、適応を考慮した放射線治療なども含めた身体に対する負担が少ない治療を推進しております。低侵襲治療は回復も早いという特長があります。患者さんの身体的負担を可能な限り軽減し、短期間での退院が可能となるように低侵襲手術治療に取り組んでいます。
1972年から腎移植を開始し、現在までに500例を越す腎移植術(献腎移植150例)を行っており、神奈川県はもとより日本でも有数の腎移植センターとなっています。献腎登録、生体腎移植についても随時受け付けております。泌尿器科の中には腎不全外科部門があり腎移植、血液透析のためのバスキュラーアクセスと呼ばれる動静脈シャントの手術、腹膜透析のためのペリトネアルアクセスと呼ばれる腹膜透析用カテーテルの挿入術などを行っています。
小児泌尿器科では停留精巣、尿道下裂、水腎症、膀胱尿管逆流症などの先天奇形から小児特有の尿路結石などの代謝性疾患、また中間尿失禁、夜尿などのQOL疾患まで幅広い疾患を扱います。小児の腹腔鏡手術は、難易度は高いものの手術侵襲度は低いため、患児に対する利点は多いと考えています。
前立腺全摘除術、腎部分切除術、膀胱全摘除術に加え、水腎症に対する腎盂形成術についても保険適応となり、手術支援ロボットを使用して行っています。
ロボット支援手術、腹腔鏡手術、小線源療法、強度変調放射線療法(IMRT)など、前立腺に限局した癌に対して行い得る全ての低侵襲治療を、患者さんのニーズに合わせて施行可能な体制が整っています。
最新の化学療法や放射線治療を用いた集学的治療を積極的に行っています。また、多くの臨床治験も行っています。
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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根治的腎摘除術 | |||
開腹 | 7 | 12 | 1 |
腹腔鏡 | 34 | 26 | 26 |
ロボット支援下 | 10 | 1 | - |
腎部分切除術 | |||
開腹 | 0 | 0 | 0 |
腹腔鏡 | 0 | 0 | 0 |
ロボット支援下 | 57 | 47 | 55 |
副腎腫瘍 | |||
開腹 | 0 | 0 | 0 |
腹腔鏡 | 7 | 20 | 22 |
ロボット支援下 | 5 | 5 | - |
腎尿管全摘、膀胱部分切除(腎盂、尿管癌) | |||
開腹 | 1 | 0 | 0 |
腹腔鏡 | 16 | 25 | 16 |
ロボット支援下 | 9 | 0 | - |
腎盂形成(腎盂尿管移行部狭窄) | |||
腹腔鏡 | 0 | 0 | 0 |
ロボット支援下 | 13 | 19 | 19 |
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 148 | 136 | 141 |
膀胱全摘術 | |||
開腹 | 0 | 0 | 0 |
ロボット支援下 | 9 | 17 | 10 |
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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前立腺全摘除術(前立腺癌) | |||
開腹 | 0 | 0 | 0 |
腹腔鏡 | 0 | 0 | 0 |
ロボット支援下 | 82 | 119 | 92 |
ヨウ素125永久留置密封小線源療法 | 88 | 82 | 74 |
高線量率密封小線源療法 | 41 | 40 | 45 |
外照射 | 77 | 75 | 78 |
定位照射(4~5回照射) | 27 | 40 | 39 |
強度変調放射線治療など | 50 | 35 | 39 |
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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腎移植術 | 7 | 15 | 7 |
シャント手術 | 47 | 54 | 49 |
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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尿道下裂 | 2 | 2 | 3 |
精巣固定 | 62 | 28 | 28 |
当院は特定機能病院の承認医療機関です。受診には診療所?病院からの紹介による受診を原則としております。当院の受診を希望される場合は原則として、他の医療機関(かかりつけ医)からの紹介状が必要となります。
泌尿器科外来では、紹介患者さんを含む新規の患者さんや手術件数の増加に伴う外来の混雑により、待ち時間が長くなるとともに、急性期医療における適切な診断?治療が困難な状況になっております。そのため、2020年(博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@2年)5月1日より以下の場合につきましては、近医への受診を案内させて頂くこととなりました。
上記運用に際しまして事情をご理解の上、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
また、当院を初めて受診する方は「初めて受診する方(初診の方)へ」をご参照ください。
また、海外で臓器移植を受けられた方の受診につきましては、必ず「海外渡航移植を受けられた患者さんへ(PDF形式、376KB)」をご参照ください。
トータルサポートセンター 地域連携室
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