エバーメクチンに続く熱帯病治療薬を!
エバーメクチンは放線菌から発見された優れた抗寄生虫薬であり、特にフィラリア症を引き起こす線虫やノミ、ダニなどの外部寄生虫に著効を示します。しかし、エバーメクチンの効果が低い寄生虫も多く存在しています。そこで、私たちのグループではエバーメクチンの効果が低い、マラリア、リーシュマニア、住血吸虫などが引き起こす熱帯病の治療薬の創製を目指しています。
抗マラリア活性物質の探索
?エバーメクチンに続け!?
マラリアは、マラリア原虫によって引き起こされ、ハマダラカによって媒介される原虫感染症です。本研究室では、マラリア原虫の中で最も致死率の高い熱帯熱マラリア原虫 学名 Plasmodium falciparumを対象としています。
三大感染症であるマラリアは熱帯?亜熱帯地域で流行しており、2015年の年間罹患者数は約二億人、年間死亡者数は約40万人にのぼります。
症状としては発熱、悪寒、貧血などですが、重症化すると脳症、脾臓肥大、肺水腫など様々な合併症を生じ、致死的となります。
既存薬としてはこちらに示しましたクロロキンやアルテミシニンなどが用いられていますがいずれも開発年が古く薬剤耐性原虫の出現が問題になっています。 そこで、私達は赤血球内マラリアを標的としたマラリア原虫増殖阻害活性物質の探索を行っています。
三大感染症であるマラリアは熱帯?亜熱帯地域で流行しており、2015年の年間罹患者数は約二億人、年間死亡者数は約40万人にのぼります。
症状としては発熱、悪寒、貧血などですが、重症化すると脳症、脾臓肥大、肺水腫など様々な合併症を生じ、致死的となります。
既存薬としてはこちらに示しましたクロロキンやアルテミシニンなどが用いられていますがいずれも開発年が古く薬剤耐性原虫の出現が問題になっています。 そこで、私達は赤血球内マラリアを標的としたマラリア原虫増殖阻害活性物質の探索を行っています。
抗リーシュマニア 活性物質の探索
リーシュマニア症は「顧みられない熱帯病」に指定された人獣共通感染症です。
リーシュマニア原虫に感染したサシチョウバエによって媒介され、熱帯?亜熱帯地域に広く蔓延しています。サシチョウバエが吸血した際に原虫がヒトの体内に侵入し、マクロファージなどに感染、そして増殖することで、様々な症状を引き起こします。そしてまた原虫はサシチョウバエの体内に戻り、サイクルを繰り返します。
リーシュマニア症には、皮膚や粘膜に症状が出る「皮膚型」と、発熱、肝臓?脾臓の腫大などが症状として挙げられ、放置した場合死に至る「内蔵型」があります。
アンホテリシンBやミルテホシンが治療薬として使用されていますが、人に感染するリーシュマニア原虫は20種以上あり、その種類ごとに薬剤の感受性が異なること、投薬経路、コストの問題などがあり、新規治療薬の開発が求められています。
リーシュマニア症には、皮膚や粘膜に症状が出る「皮膚型」と、発熱、肝臓?脾臓の腫大などが症状として挙げられ、放置した場合死に至る「内蔵型」があります。