研究内容

天然物からの熱帯病治療薬の創薬

開発途上国で熱帯病として問題となっているマラリア症やリーシュマニア症 を制圧する手段の一つとして,化学療法があります。これらの原虫類に有効な新規な治療剤の出現が望まれております。当センターは当研究所からの天然素材 (糸状菌や放線菌などの微生物代謝産物など) を対象にして,in vitro,in vivoモデルにより抗マラリア活性や抗リーシュマニア活性を評価し,有望なマラリア?リーシュマニア症治療剤あるいはそのリード化合物と成りうる化合物の探索を行っています。また,所内での共同研究で天然物素材からの活性物質の精製,構造決定,誘導体創製作用機序解析学外機関及び企業との共同研究で各種素材からの抗原虫活性物質の探索研究も行っています。

モノ探し

微生物の宝探し

糸状菌や放線菌といった微生物は様々な化合物を生産します。低分子薬の多くは天然物由来です。微生物代謝産物の中から感染症治療薬の元になる化合物の探索をしています。

テーマ
?抗マラリア原虫活性物質の探索
?抗リーシュマニア原虫活性物質の探索
?抗アスペルギルス活性物質の探索
?抗灰色かび病活性物質の探索

 

謎解き

生命の神秘を解き明かす

薬を飲むと病気が治る。しかし、何故治るのか。どのような作用機序で治療効果を発揮しているのか、既存の薬剤では知られいるかも知れないが、私たちはこれから薬になりうる化合物の作用機序の解析を行っています。未知を解き明かす、簡単なことではありませんが、新たな科学の一歩を進める研究です。

 

モノ作り

微生物と人の力を合わせて

微生物が作った化合物の合成、誘導化。微生物が生産した化合物を誘導化して薬効を高めたり、微生物以上に効率よく化合物を作れるようにします。