環境生物学講座魚類生態学研究室
研究室への配属
研究室への配属は、3年次生の12月初め頃に決まります。10月~11月に、全体説明会と各研究室の紹介があり、締め切り日までに配属希望を提出します。学部では希望を取りまとめて配属を決めますが、研究室の定員をオーバーした場合は、3年次までの成績順で振り分けられます。配属が決まると12月中に研究室に集められ、ガイダンスを受けます(課題もあり)。研究テーマと主担当教員は相談の上決定します。ちょうど4年次生が卒論のまとめに追われている頃なので、先輩の様子を観察したり(これも生物観察か?)相談したりできます。2月には先輩たちの卒論発表会に参加しますが、発表を聞いて研究テーマを最終的に決める人も少なくありません。
研究室での暮らし
研究室では、それぞれのテーマに従って実験や分析をはじめとした研究活動を行います。実験室では主にサンプルの種同定や胃内容物の分析、耳石や鱗の標本作成と分析、顕微鏡での各種観察、DNA分析や安定同位体比分析などを行います。毎週月曜日は10:00から研究室の掃除を皆で行います。また、担当教員ごとに毎週1回程度ミーティング等があります。
例年5~6月から全体セミナーを毎月1回行っています。それぞれの研究テーマに関連した英語論文の紹介から始まり、各自の進捗状況に合わせた研究内容の中間発表を5回程度行います。発表会の後は、懇親会を開いて研究等について話し合うと共に親睦を深めます。
12月に最後の中間発表が行われると、卒論研究もラストスパートに入ります。1月は卒論作成や発表準備に追われ、2月上旬ごろに卒論発表会を行って卒論を提出します。これで晴れて卒業となります。
標本やサンプル、飼育動物への愛
実験室で観察などを行うサンプルには、魚類のみならず水生昆虫や動物プランクトンなど多様な生き物が含まれます。毎日見ているうちに、その不思議な姿や美しさに惚れてしまう学生がだんだん増えていきます。実験室を共用している海洋無脊椎動物学研究室の学生が世話をしているクラゲに見入ってしまうこともしばしば。いざフィールドへ
研究テーマの多くは、フィールド調査を必要とするものが多く、三陸の海や川、相模湾、丹沢などが主なフィールドになっています。フィールドへは大学の公用車や鉄道などを使いますが、現地では車がないと仕事にならないため、教員は専属運転手と化します。海に出るときには、大学の小型船や他大学の船、漁業者の船などを利用することもあります。また、タイやインドネシア、パラオなどの国外で調査を行うこともあります。頼れる先輩
研究室には大学院生が数名います。4年次生にとっては頼れる先輩で、調査や実験の指導、全体セミナー(発表会)の準備では細かな面倒を見てくれます。発表練習会では教員だけではなく大学院生からもツッコミを入れてもらい、完成度を高めます。留学生や社会人大学院生にお世話になることもあります。フィールドではロープワークや網の引き方、トラックへの荷物の積み方、各種計測機器の使い方、効率的な後片付けの方法など多くのことを教えてくれます。魚のさばき方を練習した後は、皆でおいしくいただきます。