第466回獣医学科セミナー<Faculty seminar>「麻酔の“なんとなく”をなくす」演者:前田 賢一 先生(小動物第2外科学研究室)

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2022-03-25
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17:00
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A棟3階 A31講義室

イベントの概要

以下の通り、第466回獣医学科セミナー<Faculty seminar>を開催します。教職員および学生のご参加をお待ち申し上げます。

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【開催日】 3月25日(金)

【会 場】 A棟3階 A31講義室

【時 間】 17:00~

【演 者】 前田 賢一 先生 (小動物第2外科学研究室)

【タイトル】 ?麻酔の“なんとなく”をなくす

【要 旨】

獣医療において麻酔専門医は未だ一般的ではなく、臨床の現場においては個々の獣医師が麻酔をかけることが殆どであり、麻酔についての知識や技術は勤務する動物病院で行われている範疇に留まる傾向にあります。このため、麻酔の技術や知識のレベルは個々の獣医師によって大きく異なります。ゆえに臨床現場では、基礎疾患などで患者は様々な状態にあるにもかかわらず、獣医師自身が知っている範囲内の麻酔で済ませ、応用が効かないことが危惧されます。このような麻酔における“なんとなく”または“いつも通り”が多い状況において、私は一般的に言われていることに疑問を持ち、本当にそうなのか?もっと良い方法はないか?という観点から研究を行なっています。また私は研究において、学生が将来臨床獣医師として働く時に有用となる知識や技術を習得することを重視しており、糖尿病患者にプロポフォールは有害か?骨髄内投与の部位の最適な部位はどこか?ウサギの気道確保の簡単な方法はないか?ヒト心房性ナトリウムペプチドは利尿剤として使用できるか?など、実際の臨床現場で遭遇しうる状況に対しすぐに応用できるテーマについて検討を行ってきました。そして現在は、オピオイドについての検討を行っており、臨床現場で使用するμ受容体作動薬やκ受容体作動薬の組み合わせによる鎮痛法の検討を行っており、より簡単で効果的かつ誰にでもできる汎用性の高い鎮痛法の確立を目指しています。

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