以下の通り、第492回獣医学科セミナー<Faculty seminar>を開催します。
多数ご参集くださいますようお願い申し上げます。
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第492回獣医学科セミナー<Faculty seminar>
【開催日】 9月21日(木)
【会 場】 A棟3階 A31講義室
【時 間】 17:00~
【演 者】 髙橋 史昭 先生 (大動物臨床学研究室)
【タイトル】博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@FSC農場における消化管内線虫の感染状況と持続可能な寄生虫対策
~薬剤耐性の現状と今後の放牧場管理を考える~
【要 旨】
放牧牛群の消化管内線虫(GIN)感染コントロールは、放牧牛の生産性の安定を考慮した場合、非常に重要な管理項目である。かつて、放牧場はピロプラズマ感染による貧血等の病害を防ぐことで、ある程度の放牧場のマネージメントは成立していた。しかし、1980年代からいわゆるMLsと総称される大環状ラクトン系(イベルメクチンやモキシデクチン)が上市されたことで駆虫に対する概念が変わってきた。しかし、ベンダイミダゾールやレバミゾールなどの前世代の駆虫薬と同様にMLs系駆虫薬も発売から20年前後で薬剤耐性の報告がされている。
本邦においてイベルメクチンに対するCooperia spp.の薬剤耐性は2014年工藤らによって北海道や青森県内の牛について報告された。以来10年近く経過しているが、その後、次世代の薬剤も発売されたものの本邦ではまだ認可されていない。このような状況で、羊や牛における駆虫対策を今度どのように行うべきなのかを考えるとともに、これらの駆虫薬の薬効はどうなっているのか、最近の知見を身近な臨床例と併せて紹介していきたい。
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