獣医寄生虫学研究室で、マラリアを媒介するハマダラ蚊の研究をしています。大学3年次に受けた獣医寄生虫病学の授業が楽しくて、寄生虫にはまりました。けして成績のよい方ではありませんでしたが、興味が持てると、勉強も楽しく、結果としてよい成績がとれていたのがきっかけで、大学4年次から獣医寄生虫学研究室に所属しています。実家が動物病院で、当初は「日本一の動物病院を創りたい」と言っていましたし、当研究室から臨床医になる人も少なくありません。しかし、卒論の研究を進めるうちに、これで終わりたくないという思いが膨らみ、大学院進学を決めました。
研究テーマは指示されるのではなく、学生が考えるという研究室です。研究してみたいテーマは何で、それはなぜか、どのような計画で行うのかを提示し、遂行してみて、結果から考察、失敗しても、成功しても、その理由を筋道たてて考えることは、どの分野で働くにも役に立つことだという考え方です。大学時代にも学会での研究発表を数回経験するなど、さまざまな機会もいただきました。重篤な伝染病を媒介する蚊は世界で最も多くの人間を死に至らしめる動物だと言われています。ハマダラ蚊の発生をコントロールする方法を研究し、社会に還元したいと思っています。