50号
情報:農と環境と医療50号
2009/5/1
第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容-食の安全と予防医学-: (11)博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状(最終)
平成20年10月24日に開催された第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムで講演された「開催にあたって」「食品安全委員会の5年間の取組と今後の課題」「食生活の現状と課題‐健康維持?おいしさ?安全性の連携‐」「水産物の機能と安全性」「過酸化脂質と疾病」「サルモネラおよびカンピロバクター食中毒‐農の領域から‐」「海藻類多食者におけるヒ素による健康影響の問題点」「農医連携における遺伝子高次機能解析センターの役割」「農医連携の架け橋としてのプロバイオティクスの可能性を探る」「機能性食品の可能性と限界」については、情報44号~49号に掲載した。最後に「博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状」と題した講演を紹介する。ここでは、第1回から今回の第6回までの農医連携シンポジウムの内容の他に、これまでの農医連携に関わる歩みをふり返るとともに、将来の展望についても触れる。
はじめに
今、世のなかで大きな問題のひとつに「分離の病」がある。人と人のつながり、親と子のつながり、先生や生徒のつながり、土や自然と人のつながり、事実と事実のつながり、文化や歴史と現在のつながりなど、枚挙に暇がない。
これらを整理すると分離の病は4つある。「知と知の分離」、すなわち専門主義への没頭、専門用語の迷宮、生きていない言葉の使用などがあげられる。「知と行の分離」、すなわち理論を構築する人と実践を担う人との分離、バーチャルと現実の分離などがある。「知と情の分離」、すなわち客観主義への徹底、知と現実との極端な分離がある。「過去知と現在知の分離」、すなわち文化の継承や歴史から学ぶ時間軸の分離、不易流行とか温故知新などの言葉でも表現できる。
北里柴三郎の「医道論」を繙くと、最初に医道についての信念が述べられている。そのなかで、「夫レ人民ヲ導テ摂生保護ノ道ヲ解セシメ以テ身ノ貴重ナルヲ知ラシメ而後病ヲ未発ニ防クフウヲ得セシムルハ是所詮医道ノ本ナリ」とある。すなわち、「人民に健康法を説いて身体の大切さを知らせ、病を未然に防ぐのが医道の基本である」と説く。このことは、健全な環境のもとで生産され、安全な製造過程を経た食品を食し、健康を保ち病に陥らないことが必要であると解釈することもできる。まさに、今回のシンポジウムの課題の「食の安全と予防医学」である。
続いて当時の医者を厳しく批判している。いわく「人身ヲ摂生保護シ病ヲ未発ニ防クハ固ヨリ其病ヲ来スノ原因及此レヲ治スルノ方法即チ医術ヲ飽マテモ了解スルニ非サレハ決メ此道ヲ実際ニ施スヲ得ス此ヲ以テ眞ノ医道ヲ施サント欲スルモノハ必ス先ツ医術ヲ充分ニ研究セスンハアル可ラス其術精巧其蘊奥ヲ極メテ始メテ其道行ハル????」とある。すなわち、「病気を未然に防ぐ為には、病気の原因と治療、つまり、医術を徹底的に理解しないと達成出来ない。真の医を施すには医術の充分な研究が必要である。医学を志すものは理論技術とも甲乙なく徹底的に研究する必要がある」と。このことは、医者にかかる前に、人は病気を未然に防ぐための安全な農産物を生産し、その基となる環境を保全しなければならないと解釈することもできる。
この北里柴三郎の「医道論」には、手短に言わせてもらうと、医の基本は予防にあるという信念を掲げ、広く国民のために学問の成果を用いるべきであるということが述べられている。ここには、学問と実践を結びつけた実学の思想がある。知と知、知と行の分離はない。
コレラ調査に出かけた長崎では、仕事の合間に町の道路、井戸、排水の状況など病気が発生した路地裏の環境を的確に観察している。また、寄生虫による肝臓ジストマ症については、肝蛭(かんてつ:キュウチュウ目(二生類)の扁形動物。体長は20~30ミリメートル)の肝臓への伝染経路を紹介している。これは、環境を観察する鋭い視線から得られた成果である。その結果、この肝蛭を有する蝸牛を食する羊に注意を促すことを指摘している。ここには、まさに学問を現実と結びつけた北里柴三郎の実学がある。ちなみに、「医道論」の最後は七言絶句で締めくくられている。「保育蒼生吾所期 成功一世鎧無時 人間窮達君休説 克耐苦辛是男児」と。男児たるもの苦難に耐え立ち向かえば、公衆衛生の困窮を成し遂げられないはずはない、といった意味であろう。
北里柴三郎の実学には、当然のことながら分離の病はなかった。むしろ、われわれはこの達見を学ばなければならない。本来、農業と環境と医療は分離されるべき事象ではないのである。農と環境と医療、すなわち環境を通した「農医連携」に関して、国内における地際、世界における国際、専門分野間の学際、そして現在と未来のあいだの世代関係のあるべき姿を、誰が代表して考察するのか。となれば、その第一人者は知識人であろう。
しかし、近現代において、知識人は衰退する一方である。そのかわりに、特定分野に長けた専門家が増えてきている。その傾向は、いわゆる高度情報化の動きのなかでさらに加速している。知識を総合的に解釈する者が少なくなって、知識を部分的に分析したり、現実的に利用する者がわがもの顔をしはじめている。そのうえ、多くの専門家はその分野の責任を避けるため、専門に没頭しているかのようにも見える。環境を通した「農医連携」問題は、知識人たることがきわめて難しい分野である。どう対応したらいいのか。
「道:Tao」の哲学者老子のものとされている古代中国の聖典「道徳経」の第十一章に次の文章がある。
三十本の輻(や)が車輪の中心に集まる。
その何もない空間から車輪のはたらきが生まれる。
粘土をこねて容器ができる。
その何もない空間から容器のはたらきが生まれる。
ドアや窓は部屋をつくるために作られる。
その何もない空間から部屋のはたらきが生まれる。
これ故に、一つ一つのものとして、これらは有益な材料となる。
何もないものとして作られることによって、それらは有用になるもののもとになる。
これは、多様性を統一させるための根本的な原理を示している思想であろう。農医連携の立場からこの文章を解釈すれば、「農と環境と医療」あるいは「食と土壌と健康」の連携のはたらきを生むには、情報、教育、研究、普及などを一つ一つの有益な材料となし、新たな部屋を構築する必要がある。
このような考えから、今後の「農医連携」のあるべき姿の探求材料に資するため、これまで博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@で実施してきた農医連携に関わる情報、教育、研究、普及などの進捗状況を以下に報告する。
1.「情報:農と環境と医療」の発行
農医連携に関わる情報を関係者に広く認識してもらうために、まず博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長室通信として「情報:農と環境と医療」を発信した。2005年5月に第1号が発刊された。毎月1日に発刊され、2009年5月現在で第50号に達している。その情報の内容には、「挨拶」「学内動向」「国内情報」「国際情報」「総説?資料?トピックス」「研究室訪問」「文献紹介」「本?資料の紹介」「講演会」「農医連携を心したひとびと」「言葉の散策」「Agromedicine」「Geomedicine」「その他」などがある。
老子の語る粘土や窓やドアは特殊性あるいは個別性を示している。車輪、容器、部屋は多様性の統一を示している。例えば、「情報:農と環境と医療」のそれぞれの内容項目のうち「国際情報」「国内情報」「本の紹介」「農医連携を心したひとびと」「研究室訪問」などは、粘土や窓に相当するであろう。まだ、車輪や容器や部屋はできてない。突然、「農医連携」という部屋が姿を現すわけではないし、できるわけでもない。
多くのひとびとの関心、協力、援助、努力などによって、それも長い時間を経て初めて「農医連携」の部屋ができていくであろう。慎ましやかでも部屋ができれば、そこにカーテンが装われ、絵画が飾られ、机や椅子が並べられることであろう。そのうち、来客用の大きなソファーだって持ち込まれる。
2.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの開催と書籍の出版
「農医連携」の多様性の統一は、「情報:農と環境と医療」の他にも試みられている。それは「博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウム」で、2006年3月に第1回が開催された。半年に1回の割合で、2008年10月の開催で第6回目を迎えた。これらのシンポジウムの内容は、将来完成するであろう「農医連携」の家の台所や居間にでも相当するであろうか。
第1回から6回までの内容を以下に紹介する。なお、これらの内容は、シンポジウムが終了する度に「養賢堂」から冊子として発刊している。また、第1回から第6回までの講演内容の概略を「Agriculture-Environment-Medicine」と題した英文冊子として出版した。
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@副学長 陽 捷行
はじめに
今、世のなかで大きな問題のひとつに「分離の病」がある。人と人のつながり、親と子のつながり、先生や生徒のつながり、土や自然と人のつながり、事実と事実のつながり、文化や歴史と現在のつながりなど、枚挙に暇がない。
これらを整理すると分離の病は4つある。「知と知の分離」、すなわち専門主義への没頭、専門用語の迷宮、生きていない言葉の使用などがあげられる。「知と行の分離」、すなわち理論を構築する人と実践を担う人との分離、バーチャルと現実の分離などがある。「知と情の分離」、すなわち客観主義への徹底、知と現実との極端な分離がある。「過去知と現在知の分離」、すなわち文化の継承や歴史から学ぶ時間軸の分離、不易流行とか温故知新などの言葉でも表現できる。
北里柴三郎の「医道論」を繙くと、最初に医道についての信念が述べられている。そのなかで、「夫レ人民ヲ導テ摂生保護ノ道ヲ解セシメ以テ身ノ貴重ナルヲ知ラシメ而後病ヲ未発ニ防クフウヲ得セシムルハ是所詮医道ノ本ナリ」とある。すなわち、「人民に健康法を説いて身体の大切さを知らせ、病を未然に防ぐのが医道の基本である」と説く。このことは、健全な環境のもとで生産され、安全な製造過程を経た食品を食し、健康を保ち病に陥らないことが必要であると解釈することもできる。まさに、今回のシンポジウムの課題の「食の安全と予防医学」である。
続いて当時の医者を厳しく批判している。いわく「人身ヲ摂生保護シ病ヲ未発ニ防クハ固ヨリ其病ヲ来スノ原因及此レヲ治スルノ方法即チ医術ヲ飽マテモ了解スルニ非サレハ決メ此道ヲ実際ニ施スヲ得ス此ヲ以テ眞ノ医道ヲ施サント欲スルモノハ必ス先ツ医術ヲ充分ニ研究セスンハアル可ラス其術精巧其蘊奥ヲ極メテ始メテ其道行ハル????」とある。すなわち、「病気を未然に防ぐ為には、病気の原因と治療、つまり、医術を徹底的に理解しないと達成出来ない。真の医を施すには医術の充分な研究が必要である。医学を志すものは理論技術とも甲乙なく徹底的に研究する必要がある」と。このことは、医者にかかる前に、人は病気を未然に防ぐための安全な農産物を生産し、その基となる環境を保全しなければならないと解釈することもできる。
この北里柴三郎の「医道論」には、手短に言わせてもらうと、医の基本は予防にあるという信念を掲げ、広く国民のために学問の成果を用いるべきであるということが述べられている。ここには、学問と実践を結びつけた実学の思想がある。知と知、知と行の分離はない。
コレラ調査に出かけた長崎では、仕事の合間に町の道路、井戸、排水の状況など病気が発生した路地裏の環境を的確に観察している。また、寄生虫による肝臓ジストマ症については、肝蛭(かんてつ:キュウチュウ目(二生類)の扁形動物。体長は20~30ミリメートル)の肝臓への伝染経路を紹介している。これは、環境を観察する鋭い視線から得られた成果である。その結果、この肝蛭を有する蝸牛を食する羊に注意を促すことを指摘している。ここには、まさに学問を現実と結びつけた北里柴三郎の実学がある。ちなみに、「医道論」の最後は七言絶句で締めくくられている。「保育蒼生吾所期 成功一世鎧無時 人間窮達君休説 克耐苦辛是男児」と。男児たるもの苦難に耐え立ち向かえば、公衆衛生の困窮を成し遂げられないはずはない、といった意味であろう。
北里柴三郎の実学には、当然のことながら分離の病はなかった。むしろ、われわれはこの達見を学ばなければならない。本来、農業と環境と医療は分離されるべき事象ではないのである。農と環境と医療、すなわち環境を通した「農医連携」に関して、国内における地際、世界における国際、専門分野間の学際、そして現在と未来のあいだの世代関係のあるべき姿を、誰が代表して考察するのか。となれば、その第一人者は知識人であろう。
しかし、近現代において、知識人は衰退する一方である。そのかわりに、特定分野に長けた専門家が増えてきている。その傾向は、いわゆる高度情報化の動きのなかでさらに加速している。知識を総合的に解釈する者が少なくなって、知識を部分的に分析したり、現実的に利用する者がわがもの顔をしはじめている。そのうえ、多くの専門家はその分野の責任を避けるため、専門に没頭しているかのようにも見える。環境を通した「農医連携」問題は、知識人たることがきわめて難しい分野である。どう対応したらいいのか。
「道:Tao」の哲学者老子のものとされている古代中国の聖典「道徳経」の第十一章に次の文章がある。
三十本の輻(や)が車輪の中心に集まる。
その何もない空間から車輪のはたらきが生まれる。
粘土をこねて容器ができる。
その何もない空間から容器のはたらきが生まれる。
ドアや窓は部屋をつくるために作られる。
その何もない空間から部屋のはたらきが生まれる。
これ故に、一つ一つのものとして、これらは有益な材料となる。
何もないものとして作られることによって、それらは有用になるもののもとになる。
これは、多様性を統一させるための根本的な原理を示している思想であろう。農医連携の立場からこの文章を解釈すれば、「農と環境と医療」あるいは「食と土壌と健康」の連携のはたらきを生むには、情報、教育、研究、普及などを一つ一つの有益な材料となし、新たな部屋を構築する必要がある。
このような考えから、今後の「農医連携」のあるべき姿の探求材料に資するため、これまで博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@で実施してきた農医連携に関わる情報、教育、研究、普及などの進捗状況を以下に報告する。
1.「情報:農と環境と医療」の発行
農医連携に関わる情報を関係者に広く認識してもらうために、まず博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長室通信として「情報:農と環境と医療」を発信した。2005年5月に第1号が発刊された。毎月1日に発刊され、2009年5月現在で第50号に達している。その情報の内容には、「挨拶」「学内動向」「国内情報」「国際情報」「総説?資料?トピックス」「研究室訪問」「文献紹介」「本?資料の紹介」「講演会」「農医連携を心したひとびと」「言葉の散策」「Agromedicine」「Geomedicine」「その他」などがある。
老子の語る粘土や窓やドアは特殊性あるいは個別性を示している。車輪、容器、部屋は多様性の統一を示している。例えば、「情報:農と環境と医療」のそれぞれの内容項目のうち「国際情報」「国内情報」「本の紹介」「農医連携を心したひとびと」「研究室訪問」などは、粘土や窓に相当するであろう。まだ、車輪や容器や部屋はできてない。突然、「農医連携」という部屋が姿を現すわけではないし、できるわけでもない。
多くのひとびとの関心、協力、援助、努力などによって、それも長い時間を経て初めて「農医連携」の部屋ができていくであろう。慎ましやかでも部屋ができれば、そこにカーテンが装われ、絵画が飾られ、机や椅子が並べられることであろう。そのうち、来客用の大きなソファーだって持ち込まれる。
2.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの開催と書籍の出版
「農医連携」の多様性の統一は、「情報:農と環境と医療」の他にも試みられている。それは「博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウム」で、2006年3月に第1回が開催された。半年に1回の割合で、2008年10月の開催で第6回目を迎えた。これらのシンポジウムの内容は、将来完成するであろう「農医連携」の家の台所や居間にでも相当するであろうか。
第1回から6回までの内容を以下に紹介する。なお、これらの内容は、シンポジウムが終了する度に「養賢堂」から冊子として発刊している。また、第1回から第6回までの講演内容の概略を「Agriculture-Environment-Medicine」と題した英文冊子として出版した。
第1回:農?環境?医療の連携を求めて(平成18年3月10日):養賢堂(2006)
第2回:代替医療と代替農業の連携を求めて‐現代社会における食?環境?健康‐(平成18年10月13日):養賢堂(2007)
第3回:鳥インフルエンザ‐農と環境と医療の視点から‐(平成19年3月9日):養賢堂(2008)
第4回:農と環境と健康に及ぼすカドミウムとヒ素の影響(平成19年10月12日):養賢堂(2008)
第5回:地球温暖化‐農と環境と健康に及ぼす影響評価とその対策?適応技術‐(平成20年3月25日):養賢堂(2009)
第6回:食の安全と予防医学(平成20年10月24日):養賢堂(印刷中)
Agriculture-Environment-Medicine: Yokendo (2009)
Foreword
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- 農?環境?医療の連携の必要性: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 千葉大学環境健康フィールド科学センターの理念と実践: 千葉大学 古在豊樹
- 医学から農医連携を考える: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 相澤好治
- 食農と環境を考える: 東京農業大学 進士五十八
- 東洋医学と園芸療法の融合: 千葉大学助教授?環境健康フィールド科学センター千葉大学柏の葉診療所所長 喜多敏明
- 人間の健康と機能性食品: 日本大学?前食品総合研究所理事長 春見隆文
- 総合討論 座長: 進士五十八?陽 捷行
第2回:代替医療と代替農業の連携を求めて‐現代社会における食?環境?健康‐(平成18年10月13日):養賢堂(2007)
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- 代替医療と代替農業の連携を考える: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 代替医療‐その目標と標榜名の落差について‐: 金沢医科大学大学院 山口宣夫
- 代替農業‐その由来とねらい‐: 京都大学名誉教授 久馬一剛
- 代替医療と東洋医学‐科学的解明によるevidenceを求めて‐: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@附属北里生命科学研究所長 山田陽城
- 環境保全型農業を巡って: 東京大学名誉教授 熊澤喜久雄
- 環境保全型畜産物の生産から病棟まで: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@獣医畜産学部 萬田富治
- 総合討論 座長: 山田陽城?陽 捷行
第3回:鳥インフルエンザ‐農と環境と医療の視点から‐(平成19年3月9日):養賢堂(2008)
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- 農と環境と医療の視点から鳥インフルエンザを追う: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行?高井伸二
- 動物由来ウイルス感染症の現状と問題点: 東京大学 吉川泰弘
- 高病原性鳥インフルエンザの感染と対策: 動物衛生研究所 山口成夫
- 野鳥の渡りや生態と感染の発生: 日本野鳥の会 金井 裕
- 野鳥の感染とその現状: 自然環境研究センター 米田久美子
- 新型インフルエンザの脅威: 国立感染症研究所 岡部信彦
- 高病原性鳥インフルエンザとワクチン対策: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 中山哲夫
- 総合討論 座長: 吉川泰弘?陽 捷行
第4回:農と環境と健康に及ぼすカドミウムとヒ素の影響(平成19年10月12日):養賢堂(2008)
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- 重金属の生物地球化学的循環: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@教授 陽 捷行
- 農耕地土壌の重金属汚染リスクとその対策: (独)農業環境技術研究所 小野信一
- 植物による重金属集積と人への摂取: 東京大学教授 米山忠克
- コーデックスの状況と我が国の取り組み: 農林水産省 消費?安全局 農産安全管理課 瀬川雅裕
- カドミウム摂取の生体影響評価‐耐用摂取量推定の試み‐: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@教授 太田久吉
- コーデックス基準策定と食の安心?安全にまつわる戦い‐カドミウム、クロロプロパノール、ホルムアミドを例として‐: 自治医科大学教授 香山不二雄
- 臨床環境医学から見た重金属問題: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@教授 坂部 貢
- 総合討論 座長: 香山不二雄?陽 捷行
第5回:地球温暖化‐農と環境と健康に及ぼす影響評価とその対策?適応技術‐(平成20年3月25日):養賢堂(2009)
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- IPCC報告書の流れとわが国の温暖化現象: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 温暖化による陸域生態系への影響評価と適応技術: 筑波大学大学院生命環境科学研究科 林 陽生
- 農業生態系における温室効果ガス発生量の評価と制御技術の開発: (独)農業環境技術研究所物質循環研究領域 八木一行
- 気候変動による感染症を中心とした健康影響: 東北大学大学院医学系研究科 押谷 仁
- IPCCの今: 宮城大学国際センター あん?まくどなるど
- 気候変動の影響?適応と緩和策‐統合報告の知見‐: (独)国立環境研究所 社会環境システム研究領域長 原沢英夫
- 総合討論 座長: 林 陽生?陽 捷行
第6回:食の安全と予防医学(平成20年10月24日):養賢堂(印刷中)
- 開催にあたって: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長 柴 忠義
- 食品安全委員会の5年間の取組と今後の課題: 内閣府食品安全委員会委員長 見上 彪
- 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@教授 陽 捷行
- 食生活の現状と課題‐健康維持?おいしさ?安全性の連携‐: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@保健衛生専門学院講師 多賀昌樹?旭 久美子?大村正史
- 水産物の機能と安全性: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@名誉教授 神谷久男
- 過酸化脂質と疾病: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部教授 中川靖一
- サルモネラおよびカンピロバクター食中毒‐農の領域から‐: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@獣医学部教授 中村政幸
- 海藻類多食者におけるヒ素による健康影響の問題点: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@医療衛生学部教授 山内 博
- 農医連携における遺伝子高次機能解析センターの役割: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@医学部教授 篠原信賢
- 農医連携の架け橋としてのプロバイオティクスの可能性を探る: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@獣医学部教授 向井孝夫
- 機能性食品の可能性と限界: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@獣医学部教授 有原圭三
- 総合討論 座長: 相澤好治?陽 捷行
Agriculture-Environment-Medicine: Yokendo (2009)
Foreword
- Part 1. Agriculture, Environment and Healthcare
- Part 2. Alternative Medicine and Alternative Agriculture
- Part 3. A Look at Avian Influenza from the Perspective of Agriculture, Environment, and Medicine
- Part 4. Effect of Cadmium and Arsenic on Agriculture, the Environment, and Health
- Part 5. Global Warming: Assessing the Impacts on Agriculture, the Environment, and Human Health, and Techniques for Responding and Adapting
- Part 6. Food Safety and Preventive Medicine
3.薬用植物セミナーの開催
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@と相模原市は、新たな都市農業の創出を目指して「新都市農業推進協定」を締結し、薬用植物を通じた連携事業を展開している。その取組みの一環として、薬用植物に関する普及啓蒙を図るとともに、新たな農に対する関心を高め、健康?環境?新都市農業を視点とした新しい農業の振興をめざし、農医連携の一環として「薬用植物セミナー」を開始した。
第1回:薬用植物と新たな農への取組(平成17年11月5日)
第2回:薬用植物による新たな都市農業の創出を目指して(平成18年12月9日)
第3回:薬用植物による新たな都市農業の創出を目指して(平成19年12月8日)
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@と相模原市は、新たな都市農業の創出を目指して「新都市農業推進協定」を締結し、薬用植物を通じた連携事業を展開している。その取組みの一環として、薬用植物に関する普及啓蒙を図るとともに、新たな農に対する関心を高め、健康?環境?新都市農業を視点とした新しい農業の振興をめざし、農医連携の一環として「薬用植物セミナー」を開始した。
第1回:薬用植物と新たな農への取組(平成17年11月5日)
- オープニング挨拶: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部附属薬用植物園園長 吉川孝文
- 土と農?環境?医療: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 相模野が柴胡が原と呼ばれていた頃: 相模原市博物館?学芸員 秋山幸也
- 有機農法と北里サテライトガーデンについて: 日本オーガニック推進協議会?理事長 山崎 泉
- 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部附属薬用植物園 渡邊高志
- 北里サテライトガーデンの見学 渡邊高志
- 総合司会:博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部附属薬用植物園 川口基一郎
- 世話人:渡邊高志?桑田俊夫(グリーンピア相模原「モナの丘」代表取締役)
第2回:薬用植物による新たな都市農業の創出を目指して(平成18年12月9日)
- 代替農業と土の話: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 身近な薬用植物‐北海道における大規模栽培生産への取組み‐: (独)医薬基盤研究所薬用植物資源研究センター北海道研究部 柴田敏郎
- 薬用植物栽培?加工体験講座(1年目)の報告: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部附属薬用植物園 渡邊高志
第3回:薬用植物による新たな都市農業の創出を目指して(平成19年12月8日)
- 北里サテライトガーデンの報告: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@薬学部附属薬用植物園 福田達男
- 農業と医療の連携と土の話: 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 陽 捷行
- 身近な薬用植物‐熱帯~暖温帯の植物たち‐: 元(独)医薬基盤研究所薬用植物資源研究センター種子島研究部 香月茂樹
4.教育:農医連携論の開講
「農医連携」に関わる講義は、平成19年4月に迎えた学生から、医学部の1年生を対象に行われる「医学原論?医学原論演習」の一部、獣医学部の1年生を対象に行われる「獣医学入門 I」、「動物資源科学概論 1」および「生物環境科学概論 I」の一部で行われている。
平成20年の4月から、一般教育部の教養演習Bで新たに「農医連携論」(1単位)が開講された。医学部、獣医学部、薬学部、生命科学研究所などの教授がこの講義を分担している。また、獣医学部動物資源科学科では、あらたに平成21年度後期から「農医連携論」が開催される。
「質の高い大学教育推進プログラム」で「複合的な知識?技術の習得による高度職業人へのキャリアパス形成をめざして」と題するプロジェクトの申請も試みた。
一般教育部における平成20年度の「教養演習B:農医連携論」の事例を以下に示す。平成21年度は一部変更している。
1) 教育目標:病気の予防、健康の増進、安全な食品、環境を保全する農業、癒しの農などのために、すなわち21世紀に生きる人びとが心身ともに幸せになるために、農医連携の科学や教育の必要性は強調されてもされすぎることはないであろう。生命科学の探求を目指す博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の学生が、農医連携の重要性を認識することは極めて重要な事項である。本演習は、農と医の歴史的な類似性、現代社会がもつ農と医の問題点、医学からみた農学、農学からみた医学などの基礎的な考え方を学び、環境を通した農と医に関わる現実の事象を理解し、農医連携の科学の必要性を修得することを目標とする。
2) 教育内容:農医連携入門、医学/農学からみた農医連携、代替医療論、代替農業論など基礎的知識の習得。鳥インフルエンザ、重金属元素、温暖化と農?環境?健康など地球的規模での具体的知識の習得。世界の農医連携の取り組み状況の解説。農医連携の将来についての討論と考察。
3) 教育方法:各学部および現場からの教員による講義と演習。パワーポイントなどでの講義。一連の講義に対するレポートと討論。最終回は将来の農医連携のあり方を討論し、考察する。
4) 到達目標:21世紀には農医連携の科学が不可欠であることが理解できる。農と医の歴史的背景を理解できる。世界の農医連携の動向把握や、現場の農医連携の実態を把握できる。
5) 成績評価の方法と基準:レポート、試験、出席、討論への積極的参加などを勘案し、総合的に判断する。
6) 学生へのメッセージ:21世紀の医学分野における目標と、農学分野の課題がどのように連携できるかという問題の解決に取り組むことは、社会の要請に応えるだけでなく、生命科学の探求を目指す博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@にとって、また博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@で学ぶ者にとって極めて重要である。
7) 講義の内容
5.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の共生研究:研究室と研究課題
「農と環境と医療」を連携できる研究の素材や人材を求めて、さまざまな研究の職場を探索してきた。2005年4月の医学部衛生学?公衆衛生学から始まり、最後は、2007年7月の獣医学部獣医伝染病学で終わった。訪問した26の講座や研究室などと研究の内容については、「情報:農と環境と医療」の1号から28号にそれぞれ掲載してきた。
訪問した講座?研究室など(訪問の順番)は次の通りである。A.医学部;衛生学?公衆衛生学/B.医療衛生学部;衛生管理学/C.薬学部附属薬用植物園/D.一般教育部生物学/E.一般教育部化学/F.財団法人 北里環境科学センター/G.獣医畜産学部 獣医学科 獣医衛生学/H.獣医畜産学部 生物生産環境学科 植物生態環境学/I.獣医畜産学部 動物資源科学科 食品機能?安全学/J.獣医畜産学部 獣医学科 獣医公衆衛生学/K.医学部 微生物?寄生虫学/L.獣医畜産学部 附属フィールドサイエンスセンター(FSC)/M.獣医畜産学部 生物生産環境学科 水利環境学/N.水産学部 水圏生態学/O.水産学部 海洋分子生物学/P.水産学部 水産生物化学/Q.水産学部 水産微生物学/R.獣医畜産学部 獣医放射線学/S.獣医畜産学部 人獣共通感染症学/T.薬学部 公衆衛生学/U.北里生命科学研究所 和漢薬物学研究室/V.北里生命科学研究所 生物機能研究室/W.医療衛生学部環境衛生学/X.獣医学部 獣医寄生虫学/Y.獣医学部 獣医微生物学/Z.獣医学部 獣医伝染病学
訪問したそれぞれの講座?研究室などから、「農と環境と医療」を連携するために必要と思われるキーワードを抽出した。それには、「窒素」「有害物質」「重金属」「安全食品」「未然予防」「リスク」「教育?啓蒙」「インベントリー」「農業?健康実践フィールド」「病原微生物」「環境微生物」「環境保全」「環境評価」「食と健康」「感染」「ホルモン」「光の波長」「環境応答」「放射線(アイソトープ)」「免疫」「神経」「内分泌」「生体機能」などが含まれる。これらのキーワードは、今後の研究、教育、普及の推進に参考になると考える。
農医連携にかかわる講座?研究室とキーワードとのマトリックスを作成した(参照:情報29号:訪問順、学部別)。これらの表は、とくに農医連携にかかわる研究?教育?普及に関わるプロジェクトを作成するうえで役立つであろう。
6.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想について(答申)の内容
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会が学長に答申した博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想の目次、博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会の委員などを以下に紹介する。
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想目次
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会
設置日: 平成18年7月21日(平成18年度第4回定例理事会承認)
終了日: 平成21年6月30日
委 員:
「農医連携」に関わる講義は、平成19年4月に迎えた学生から、医学部の1年生を対象に行われる「医学原論?医学原論演習」の一部、獣医学部の1年生を対象に行われる「獣医学入門 I」、「動物資源科学概論 1」および「生物環境科学概論 I」の一部で行われている。
平成20年の4月から、一般教育部の教養演習Bで新たに「農医連携論」(1単位)が開講された。医学部、獣医学部、薬学部、生命科学研究所などの教授がこの講義を分担している。また、獣医学部動物資源科学科では、あらたに平成21年度後期から「農医連携論」が開催される。
「質の高い大学教育推進プログラム」で「複合的な知識?技術の習得による高度職業人へのキャリアパス形成をめざして」と題するプロジェクトの申請も試みた。
一般教育部における平成20年度の「教養演習B:農医連携論」の事例を以下に示す。平成21年度は一部変更している。
1) 教育目標:病気の予防、健康の増進、安全な食品、環境を保全する農業、癒しの農などのために、すなわち21世紀に生きる人びとが心身ともに幸せになるために、農医連携の科学や教育の必要性は強調されてもされすぎることはないであろう。生命科学の探求を目指す博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の学生が、農医連携の重要性を認識することは極めて重要な事項である。本演習は、農と医の歴史的な類似性、現代社会がもつ農と医の問題点、医学からみた農学、農学からみた医学などの基礎的な考え方を学び、環境を通した農と医に関わる現実の事象を理解し、農医連携の科学の必要性を修得することを目標とする。
2) 教育内容:農医連携入門、医学/農学からみた農医連携、代替医療論、代替農業論など基礎的知識の習得。鳥インフルエンザ、重金属元素、温暖化と農?環境?健康など地球的規模での具体的知識の習得。世界の農医連携の取り組み状況の解説。農医連携の将来についての討論と考察。
3) 教育方法:各学部および現場からの教員による講義と演習。パワーポイントなどでの講義。一連の講義に対するレポートと討論。最終回は将来の農医連携のあり方を討論し、考察する。
4) 到達目標:21世紀には農医連携の科学が不可欠であることが理解できる。農と医の歴史的背景を理解できる。世界の農医連携の動向把握や、現場の農医連携の実態を把握できる。
5) 成績評価の方法と基準:レポート、試験、出席、討論への積極的参加などを勘案し、総合的に判断する。
6) 学生へのメッセージ:21世紀の医学分野における目標と、農学分野の課題がどのように連携できるかという問題の解決に取り組むことは、社会の要請に応えるだけでなく、生命科学の探求を目指す博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@にとって、また博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@で学ぶ者にとって極めて重要である。
7) 講義の内容
- 農医連携入門:陽 捷行
農と医の歴史的な類似性と、現代社会がもつ農と医の問題点を指摘しながら農医連携の科学の必要性を解説し、それについて意見交換する。 - 医学からみた農医連携:相澤好治
持続的な社会をめざす中で、健康的な生活を送るために、農医連携による食育、食科学の展開は極めて重要である。講師の体験談とともに農医連携の重要性を解説する。 - 農学からみた農医連携:陽 捷行
健全に調和された土壌から、はじめて人間にとって健康を維持できる食料が生産される。医食同源の考え方を紹介し、農医連携の科学や教育の必要性を理解させ、食の重要性を討論させる。 - 東洋医学および代替医療からみた農医連携:山田陽城
わが国の正式な医療である東洋医学について、西洋医学および最近の代替医療と比較して解説し、その農医連携の現状と必要性を説く。 - 代替農業論:陽 捷行
従来の農業は、農薬や化学肥料を多用してきた。このことが、農作物や環境に悪影響を与えた。これに変わるさまざまな農業を紹介し、代替農業の必要性を説き、現場の見学をする。 - 環境保全型畜産論‐生産から病棟まで‐:萬田富治
環境を保全する畜産を紹介し、この環境から生産された安全な動物性食品を、病棟で利活用するシステムを紹介する。また、八雲牧場での取組みも紹介する。 - 鳥インフルエンザ‐感染と対策‐:高井伸二
鳥インフルエンザの動物や人間への感染が、自然環境や農業生産の現場と密接に関係していることを解説し、現場の紹介をし、その対策について考える。 - 鳥インフルエンザ‐ワクチン対策‐:中山哲夫
鳥インフルエンザの人間への感染を防止する方法、さらには、ワクチン対策について、その製造方法と利用法などを解説する。 - 重金属‐生物地球化学的視点と土壌と農産物の汚染リスク対策‐:陽 捷行
地殻から掘り起こされた各種重金属の量や、それら重金属の地球上での挙動などを生物地球化学的な視点から解説する。また、重金属が土壌や作物に吸収される過程の解説、その対策について紹介する。 - 重金属‐臨床環境医学の視点‐:坂部 貢
重金属による健康障害は、臨床医学の領域において極めて重要な問題である。重金属と人との歴史、発症機序などについて解説する。 - 地球温暖化と農?環境?健康:陽 捷行
地球の温暖化現象が、専門家の予想を遙かにこえて早まっているといわれる。温暖化により、農業は、環境は、人の健康はどうなるのであろうか。最近のデータを紹介し、その重要性を理解させ、対策を議論する。 - 農医連携の取り組みと将来:陽 捷行
北米、北欧、日本など世界における農医連携の取り組みを紹介する。agromedicine, medical geologyなどの概念を解説する。また、農医連携の科学と教育をどのように築いていったらよいのかなどについて、意見の交換をする。
5.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の共生研究:研究室と研究課題
「農と環境と医療」を連携できる研究の素材や人材を求めて、さまざまな研究の職場を探索してきた。2005年4月の医学部衛生学?公衆衛生学から始まり、最後は、2007年7月の獣医学部獣医伝染病学で終わった。訪問した26の講座や研究室などと研究の内容については、「情報:農と環境と医療」の1号から28号にそれぞれ掲載してきた。
訪問した講座?研究室など(訪問の順番)は次の通りである。A.医学部;衛生学?公衆衛生学/B.医療衛生学部;衛生管理学/C.薬学部附属薬用植物園/D.一般教育部生物学/E.一般教育部化学/F.財団法人 北里環境科学センター/G.獣医畜産学部 獣医学科 獣医衛生学/H.獣医畜産学部 生物生産環境学科 植物生態環境学/I.獣医畜産学部 動物資源科学科 食品機能?安全学/J.獣医畜産学部 獣医学科 獣医公衆衛生学/K.医学部 微生物?寄生虫学/L.獣医畜産学部 附属フィールドサイエンスセンター(FSC)/M.獣医畜産学部 生物生産環境学科 水利環境学/N.水産学部 水圏生態学/O.水産学部 海洋分子生物学/P.水産学部 水産生物化学/Q.水産学部 水産微生物学/R.獣医畜産学部 獣医放射線学/S.獣医畜産学部 人獣共通感染症学/T.薬学部 公衆衛生学/U.北里生命科学研究所 和漢薬物学研究室/V.北里生命科学研究所 生物機能研究室/W.医療衛生学部環境衛生学/X.獣医学部 獣医寄生虫学/Y.獣医学部 獣医微生物学/Z.獣医学部 獣医伝染病学
訪問したそれぞれの講座?研究室などから、「農と環境と医療」を連携するために必要と思われるキーワードを抽出した。それには、「窒素」「有害物質」「重金属」「安全食品」「未然予防」「リスク」「教育?啓蒙」「インベントリー」「農業?健康実践フィールド」「病原微生物」「環境微生物」「環境保全」「環境評価」「食と健康」「感染」「ホルモン」「光の波長」「環境応答」「放射線(アイソトープ)」「免疫」「神経」「内分泌」「生体機能」などが含まれる。これらのキーワードは、今後の研究、教育、普及の推進に参考になると考える。
農医連携にかかわる講座?研究室とキーワードとのマトリックスを作成した(参照:情報29号:訪問順、学部別)。これらの表は、とくに農医連携にかかわる研究?教育?普及に関わるプロジェクトを作成するうえで役立つであろう。
6.博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想について(答申)の内容
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会が学長に答申した博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想の目次、博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会の委員などを以下に紹介する。
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携構想目次
- 農医連携の必要性
- 1) 「統合知」が求められる現在
- 2) 「分離の病」の克服
- 3) 農と医の今
- 4) 21世紀に欠かせない農医連携
- 5) 先人に学ぶ
- 6) 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携
- 農と医の歴史的背景
- 1) 農と医の類似性
- 2) 農と医の共生
- 農医連携の動向
- 1) 世界の動向
- 2) 国内の動向<
- 農と医の共生研究
- 1) 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@における共生研究
- 2) 研究室と研究課題(付表:マトリックス)
- 3) 研究課題の領域
- 4) 研究会?シンポジウム?出版
- 5) 講座の設置
- 農医連携の教育?啓蒙
- 1) 平成19年度の「農医連携」に関わる講義
- 2) 平成20年度の「農医連携」に関わる講義
- 3) 食育教育
- 4) 学長室通信「情報:農と環境と医療」と博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携学術叢書
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携委員会
設置日: 平成18年7月21日(平成18年度第4回定例理事会承認)
終了日: 平成21年6月30日
委 員:
- 1) 農医連携担当副学長 委員長: 陽 捷行 (副学長、土壌学、環境科学)
- 2) 学事担当理事: 井上 松久 (学事担当理事、微生物学)
- 3) 薬学部から選出された者: 坂部 貢 (薬学部教授、公衆衛生学)
- 4) 獣医畜産学部から選出された者: 高井 伸二 (獣医畜産学部教授、獣医衛生学)
- 5) 医学部から選出された者: 松下 治 (医学部准教授、微生物?寄生虫学) 〔H20.4.1就任〕
- 6) 水産学部から選出された者: 緒方武比古 (水産学部教授、水産微生物学)
- 7) 医療衛生学部から選出された者: 山内 博 (医療衛生学部教授、公衆衛生学)〔H19.5.30退任〕、太田 久吉 (医療衛生学部教授?衛生管理学)〔H19.6.1就任〕
- 8) 学長が推薦する者: 相澤 好治 (医学部教授、衛生学?公衆衛生学)、山田 陽城 (北里感染制御科学府?北里生命科学研究所教授、和漢薬物学)、鈴木 達夫 (保健衛生専門学院長、感染症学、生体防御学) 〔H18.11.24就任〕
- 事務局:学長室: 古矢 鉄矢、荒井 文夫、田中 悦子、平川 洋二
- 委員会開催経緯: 平成18年 9月15日/平成18年11月27日/平成19年 4月27日/平成19年 7月20日/平成19年10月 5日/平成20年 3月26日/平成21年 2月24日
「農医連携論」の概略:おわりに-受講生の感想-
平成20年度から開始した「農医連携論」の講師と講義内容(情報:40号の1~3p参照)のうち、「1.農医連携入門、2.医学からみた農医連携、3.農学からみた農医連携」の概略は情報:40号の3~11pに、「4.東洋医学および代替医療からみた農医連携」の概略は情報:42号の5~11pに、「5.代替農業論」の概略は情報:43号の8~14pに、「6.環境保全型畜産」の概略は情報:44号の10~14pに、「7.鳥インフルエンザ‐感染と対策‐」の概略は情報:45号の6~16pに、「8. 高病原性鳥インフルエンザとワクチン対策」の概略は情報:46号の11~16pに、「9.重金属元素の生物地球化学的循環‐カドミウムとヒ素を中心に‐」の概略は情報:47号の5~8pに、「10.重金属?臨床環境医学からの視点」の概略は情報:49号の8~12pにそれぞれ紹介し、農医連携論に関する情報は終了した。
最後に、受講生の感想や討論内容を紹介する。受講生は15人である。以下の視点を参考にして、今後の農医連携論をさらに進化させる必要がある。
農医連携論を受講した理由:複数回答
看護学部の道を選んだが農医連携に興味があった/医療に携わる者として農医連携論が大切/鳥インフルエンザの経路で農医連携が知りたい/農医という言葉に興味/多くの先生の話が聴ける/病気の予防に環境と農と医療の連携が大切/農医連携論があったので博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@を選んだ/人と地球の健康を学びたい/二つの専門分野を跨いだ前代未聞の講義内容に引かれた/環境を通した人と動物の共存に興味/農業と環境と医療を獣医学の立場で興味/教養演習Aの講師の講義に引かれたから/獣医学には農と環境など幅広い知識が必要/微生物の視点から農学と医学の関係を知りたい/この時間が空いていた/農と医療を跨ぐとは何か知りたい/地域における農と医療に関心があった/積極的な討論が成績評価に関連するから/医療分野に興味
何に興味を引かれたか:複数回答
「農医連携入門:3」「医学からみた農医連携:2」「農学からみた農医連携:7」「東洋医学および代替医療からみた農医連携:2」「代替農業論:3」「環境保全型畜産論‐生産から病棟まで‐3」「鳥インフルエンザ‐感染と対策‐:5」「鳥インフルエンザ‐ワクチン対策‐:3」「重金属‐生物地球化学的視点と土壌と農産物の汚染リスク対策‐:1」「重金属‐臨床環境医学の視点‐:1」「地球温暖化と農?環境?健康:3」
今後やってほしい農医連携論の内容:複数要望
「バイオの世界:基礎から応用」「おばあちゃんの知恵袋」「土壌の重要性」「食の安全性」「環境と病気?伝染病」「健康な土壌?健康な食物?健康な人」「低投入型農業?自然農法」「日本が国際社会の一員として、これから取り組むべき農医連携とは」「化学物質(農薬)?食品添加物について」「石油論」「農医連携の視点から捉える日本の教育論」「マスコミ論」「獣医学から見た農医連携」「一人暮らしの食生活」「野外実習」「農から医に貢献した研究」「医から農に貢献した研究」「外国人の講義」「疫病と医学のつながり」「宇宙空間と人」「物理的視点から見た医療」「畜産と医療」「自然と人間との共存」「討論を増やした講義」「農業従事者と医、医療従事者と農」
農と環境と医療の視点から人間の真の幸福について記せ:2例
回答は受講生によってさまざまである。T嬢とN嬢の回答例の概略を紹介する。
T嬢の回答:私の大好きな作家、山田詠美のエッセイに「幸福も不幸も、すべて自分による選択。事象がそれらを運んでくるのではない。幸福はいつだって、自らの研ぎ澄まされた感覚の内にある」。「人間の真の幸福」について考えるには、時間も労力も必要だ。「私」に限定した、私にとっての幸福についてならのべられるのだが、「人間」と広くなると非常に難しい。
さまざまな試行錯誤を重ねた結果、辿り着いたのは「個々が感じる幸福と、人間全体がイメージする幸福とが一致するとき、人間の真の幸福が完成するのではないか」という考えだ。
人間全体がイメージする幸福も、時代や状況に応じて日々変化している。だが一貫して変わらない幸福感というものは、誰にでも存在しているはずだ。衣食住が確立していること。身体の健康状態を保てること。精神的要求が満たされていること。精神の健康状態を保てること。自己を取り巻く外部環境が安定していること。地球環境が健康状態を保てること。人間以外の生命体も健康であり、尚且つそれらが共存?共進化していること。
より具体的な例を挙げるとなると、個人の価値観によってこれらは全く異なってくる。実に多種多様だ。
医療面から言うならば、人間の真の幸福とは、身体的健康と精神的健康の療法が確立して初めて実現するものだろう。生理的要求が比較的満たされている日本人に限定して考えるならば、これからは、より精神的健康へと焦点をあわせていくべきではないだろうか。
農業面から言うならば、人間の健康を確立するには、まず健康な土壌を作ることだろう。健康な土壌なくして、安全で安心な食材提供は不可能であり、健康な人間を育てることはまずできない。
最後に環境面から言うならば、人間の身体的健康と精神的健康が確立されていたとしても、地球環境全体が健康でない限り、その健康を安定的に持続させることは不可能である。土と人間が一蓮托生であるように、地球環境と人間は運命共同体だからだ。
身体的健康、精神的健康、地球環境の健康、この三つの柱が一つも欠けることなく持続可能な状態を確立し、尚且つ個人レベルでそれを正確に実感できたとき、人類全体が真の幸福を手にしたことになるのではないか。
N嬢の回答:そもそも人間は何を基準に幸福というのだろうか。今から数百年前の世界には今のような生活はなかった。ほしいと思ったものはいつでも手に入れることができるし、もっと便利にするために様々な分野で技術の発達は止まることを知らない。
その中で、人間が地球に存在し始めたときから必ず在るもの。それが土、水、大気、オゾンである。人はこれらが無ければ絶対に生きていけない。しかし現在、問題になっている環境問題。その中でも特に土壌汚染に注目する。土壌は「不健康な状態」になった。土壌が不健康だと人間も不健康になってしまうということだ。すべての食物は土壌から生まれるから、人は土壌を基盤とし、土壌の健康は人の健康そのもの、土壌の生命は人の生命そのものであるということなのだ。
幼いころから両親は無農薬な野菜や果物を選び、私も無意識に食べていた。虫が付いている野菜、色や形が不格好な果物は土の力を最大限に使ったことを表している。土の健康=作物の健康=食品の健康=人の健康、とするならば18年間一度も病院にかからず健康に過ごせてこられたのは、作物を育てた土壌が健康であったということだ。
自分の健康を維持するのと同じように健全な環境にするよう励むということが、人間の真の幸福なのではないだろうかと私は考える。幸福は自分で求め、努力の上に訪れる。簡単に手に入れることができたものは、真の幸福ではない。そして自分と相手が相互に幸せだと感じられるなら、それが真の幸福であると思う。
最後に、受講生の感想や討論内容を紹介する。受講生は15人である。以下の視点を参考にして、今後の農医連携論をさらに進化させる必要がある。
農医連携論を受講した理由:複数回答
看護学部の道を選んだが農医連携に興味があった/医療に携わる者として農医連携論が大切/鳥インフルエンザの経路で農医連携が知りたい/農医という言葉に興味/多くの先生の話が聴ける/病気の予防に環境と農と医療の連携が大切/農医連携論があったので博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@を選んだ/人と地球の健康を学びたい/二つの専門分野を跨いだ前代未聞の講義内容に引かれた/環境を通した人と動物の共存に興味/農業と環境と医療を獣医学の立場で興味/教養演習Aの講師の講義に引かれたから/獣医学には農と環境など幅広い知識が必要/微生物の視点から農学と医学の関係を知りたい/この時間が空いていた/農と医療を跨ぐとは何か知りたい/地域における農と医療に関心があった/積極的な討論が成績評価に関連するから/医療分野に興味
何に興味を引かれたか:複数回答
「農医連携入門:3」「医学からみた農医連携:2」「農学からみた農医連携:7」「東洋医学および代替医療からみた農医連携:2」「代替農業論:3」「環境保全型畜産論‐生産から病棟まで‐3」「鳥インフルエンザ‐感染と対策‐:5」「鳥インフルエンザ‐ワクチン対策‐:3」「重金属‐生物地球化学的視点と土壌と農産物の汚染リスク対策‐:1」「重金属‐臨床環境医学の視点‐:1」「地球温暖化と農?環境?健康:3」
今後やってほしい農医連携論の内容:複数要望
「バイオの世界:基礎から応用」「おばあちゃんの知恵袋」「土壌の重要性」「食の安全性」「環境と病気?伝染病」「健康な土壌?健康な食物?健康な人」「低投入型農業?自然農法」「日本が国際社会の一員として、これから取り組むべき農医連携とは」「化学物質(農薬)?食品添加物について」「石油論」「農医連携の視点から捉える日本の教育論」「マスコミ論」「獣医学から見た農医連携」「一人暮らしの食生活」「野外実習」「農から医に貢献した研究」「医から農に貢献した研究」「外国人の講義」「疫病と医学のつながり」「宇宙空間と人」「物理的視点から見た医療」「畜産と医療」「自然と人間との共存」「討論を増やした講義」「農業従事者と医、医療従事者と農」
農と環境と医療の視点から人間の真の幸福について記せ:2例
回答は受講生によってさまざまである。T嬢とN嬢の回答例の概略を紹介する。
T嬢の回答:私の大好きな作家、山田詠美のエッセイに「幸福も不幸も、すべて自分による選択。事象がそれらを運んでくるのではない。幸福はいつだって、自らの研ぎ澄まされた感覚の内にある」。「人間の真の幸福」について考えるには、時間も労力も必要だ。「私」に限定した、私にとっての幸福についてならのべられるのだが、「人間」と広くなると非常に難しい。
さまざまな試行錯誤を重ねた結果、辿り着いたのは「個々が感じる幸福と、人間全体がイメージする幸福とが一致するとき、人間の真の幸福が完成するのではないか」という考えだ。
人間全体がイメージする幸福も、時代や状況に応じて日々変化している。だが一貫して変わらない幸福感というものは、誰にでも存在しているはずだ。衣食住が確立していること。身体の健康状態を保てること。精神的要求が満たされていること。精神の健康状態を保てること。自己を取り巻く外部環境が安定していること。地球環境が健康状態を保てること。人間以外の生命体も健康であり、尚且つそれらが共存?共進化していること。
より具体的な例を挙げるとなると、個人の価値観によってこれらは全く異なってくる。実に多種多様だ。
医療面から言うならば、人間の真の幸福とは、身体的健康と精神的健康の療法が確立して初めて実現するものだろう。生理的要求が比較的満たされている日本人に限定して考えるならば、これからは、より精神的健康へと焦点をあわせていくべきではないだろうか。
農業面から言うならば、人間の健康を確立するには、まず健康な土壌を作ることだろう。健康な土壌なくして、安全で安心な食材提供は不可能であり、健康な人間を育てることはまずできない。
最後に環境面から言うならば、人間の身体的健康と精神的健康が確立されていたとしても、地球環境全体が健康でない限り、その健康を安定的に持続させることは不可能である。土と人間が一蓮托生であるように、地球環境と人間は運命共同体だからだ。
身体的健康、精神的健康、地球環境の健康、この三つの柱が一つも欠けることなく持続可能な状態を確立し、尚且つ個人レベルでそれを正確に実感できたとき、人類全体が真の幸福を手にしたことになるのではないか。
N嬢の回答:そもそも人間は何を基準に幸福というのだろうか。今から数百年前の世界には今のような生活はなかった。ほしいと思ったものはいつでも手に入れることができるし、もっと便利にするために様々な分野で技術の発達は止まることを知らない。
その中で、人間が地球に存在し始めたときから必ず在るもの。それが土、水、大気、オゾンである。人はこれらが無ければ絶対に生きていけない。しかし現在、問題になっている環境問題。その中でも特に土壌汚染に注目する。土壌は「不健康な状態」になった。土壌が不健康だと人間も不健康になってしまうということだ。すべての食物は土壌から生まれるから、人は土壌を基盤とし、土壌の健康は人の健康そのもの、土壌の生命は人の生命そのものであるということなのだ。
幼いころから両親は無農薬な野菜や果物を選び、私も無意識に食べていた。虫が付いている野菜、色や形が不格好な果物は土の力を最大限に使ったことを表している。土の健康=作物の健康=食品の健康=人の健康、とするならば18年間一度も病院にかからず健康に過ごせてこられたのは、作物を育てた土壌が健康であったということだ。
自分の健康を維持するのと同じように健全な環境にするよう励むということが、人間の真の幸福なのではないだろうかと私は考える。幸福は自分で求め、努力の上に訪れる。簡単に手に入れることができたものは、真の幸福ではない。そして自分と相手が相互に幸せだと感じられるなら、それが真の幸福であると思う。
Agromedicineを訪ねる(16):Journal of Agromedicine
以下のことは、「情報:農と環境と医療10号」ですでに書いた。「農医連携」という言葉は、生命科学全般を指向する博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@で新しく使用しはじめたものだ。それに相当する英語に、例えばAgromedicineがある。1988年に設立されたThe North American Agromedicine Consortium(NAAC)は、Journal of Agromedecineという雑誌と博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@レターを刊行している。この雑誌の話題には、農業者の保健と安全性、人獣共通伝染病と緊急病気、食料の安全性、衛生教育、公衆衛生などが含まれる。Journal of Agromedecineの目次は、これまでもこの情報で創刊号から紹介している。今回は、第13巻4の目次を紹介する。
第13巻4号
第13巻4号
- Introduction to the Conference "The Changing Face of Agricultural Health and Safety: Biofuels, Food Safety, and Alternative Agriculture"
- Recruiting Strategy and 24-Hour Biomonitoring of Paraquat in Agricultural Workers
Keywords: biological monitoring, 24-hour urine, recruiting strategy, paraquat, Agriculture, farm worker - Biofuels and North American Agriculture ? Implications for the Health and Safety of North American Producers
Keywords: Biofuel, biofuel drivers, biofuel life cycle, biofuel & the human foood chain, biofuel & rural environments, biofuel & rural public safety - Prevalence of Asthma in a General Population Cohort of Farm Children: Comparison of Estimates Based on Parental Report and Medical Record Review
Keywords: Asthma, wheeze, asthma diagnosis and treatment, asthma case definitions, prevalence, farming, rural, children, childhood agricultural exposures - Food Safety Issues: A Summary Report of a Panel Session Addressing Pre- and Post- Harvest Strategies to Improve Public Health
Keywords: food safety, E. coli O157:H7, beef production, Animal antimicrobials, veterinary practice, direct-fed microbials, hazard analysis and critical control point (HACCP), food testing, animal vaccination - Analysis of Pesticide Exposure and DNA Damage in Immigrant Farmworkers
Keywords: Organophospate pesticides, comet assay, farmworkers, agriculture, genotoxicity, occupational exposure
資料の紹介 11:東洋医学資料展示室,博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@東洋医学総合研究所編
博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@東洋医学総合研究所から、「東洋医学資料展示室」と題した小冊子が出版された。東洋伝統医学の歴史が、カラー写真をふんだんに使って要領よく10ページにまとめられている。内容は以下の通りで、他にも東洋医学総合研究所の歴代所長のプロフィール、特別コレクション(森家文書?浅井家文書?岡田昌春?多紀文庫)、書画道具類の展示、その他の展示品などが紹介されている。主な内容は次の通りである。
中国医学の形成と三大古典の成立/「黄帝内経」と鍼灸/神農と本草学/張仲景と「傷寒論」「金匱要略」/六朝隋唐医学と日本/宋元の医学と日本/明代医学と日本‐曲直瀬道三‐/日本の医書出版‐医学の普及‐/古方派の興隆‐中国医学の日本化‐/考証学派の結実‐日本独自の達成‐/折衷派の人々‐臨床医学の展開‐/漢方存続運動‐伝統医学の断絶‐/復興への道程‐20世紀の動向‐
「神農と本草学」の項では、湯島聖堂神農廟の「神農(しんのう)」木像の写真が掲載されている。神農は、中国の伝説にでてくる三皇(伏義?神農?黄帝)の一人で、農業神である。淮南子(えなんじ)の脩務訓に、「百草の滋味を嘗(な)め、一日にして七十毒に遇う」とあり、本草医学の神となったことが記されている。農と医は古来、同床であった。
なお東洋医学総合研究所については、ホームページから引用してその「沿革と概要」を以下に紹介する。
http://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/about/enkaku/
「東洋医学総合研究所の主管である北里研究所は、大正3年11月、北里柴三郎によって、各種疾病の原因究明、予防治療方法の研究、治療施設および教育施設の設置運営、さらに予防治療品の製造等を行い、国民保健の向上を目的に創立された私立の医学研究所です。明治26年、北里柴三郎は、附属病院の前身であるわが国最初の結核療養所「養生園」を、福沢諭吉の援助により、芝白金に創立しました。その後昭和29年12月に5階建304床の病院として再建し、昭和48年には新館を増設し、334床の総合病院となりました。さらに平成11年5月には白金構内整備計画に基づき、北里研究所病院新棟が完成され現在に至っています。
一方、明治以後、学校医学よりしめ出されていた東洋医学はこれまで個人の努力の下にかろうじて継承されているのみで、組織的研究は全く行われていませんでした。そこで武見太郎日本医師会長ほか数名を世話人代表とし、植村甲午郎経済団体連合会長はじめ政界?財界からの応援を得て、大塚敬節を所長として、昭和47年(1972)6月、附属病院の並列として、東洋医学総合研究所が設立されました。この東洋医学総合研究所は、わが国最初の東洋医学の総合的な研究機関として東西両医学の長所を生かした治療と、東洋医学の科学的解明の研究を目的に開設されました。これまで初代所長の大塚敬節をはじめ、矢数道明(二代)、大塚恭男(三代)、そして現在花輪壽彦ら各所長のもと、わが国における東洋医学の中心的役割を担うべく、診療並びに研究に取り組んできました」。
中国医学の形成と三大古典の成立/「黄帝内経」と鍼灸/神農と本草学/張仲景と「傷寒論」「金匱要略」/六朝隋唐医学と日本/宋元の医学と日本/明代医学と日本‐曲直瀬道三‐/日本の医書出版‐医学の普及‐/古方派の興隆‐中国医学の日本化‐/考証学派の結実‐日本独自の達成‐/折衷派の人々‐臨床医学の展開‐/漢方存続運動‐伝統医学の断絶‐/復興への道程‐20世紀の動向‐
「神農と本草学」の項では、湯島聖堂神農廟の「神農(しんのう)」木像の写真が掲載されている。神農は、中国の伝説にでてくる三皇(伏義?神農?黄帝)の一人で、農業神である。淮南子(えなんじ)の脩務訓に、「百草の滋味を嘗(な)め、一日にして七十毒に遇う」とあり、本草医学の神となったことが記されている。農と医は古来、同床であった。
なお東洋医学総合研究所については、ホームページから引用してその「沿革と概要」を以下に紹介する。
http://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/about/enkaku/
「東洋医学総合研究所の主管である北里研究所は、大正3年11月、北里柴三郎によって、各種疾病の原因究明、予防治療方法の研究、治療施設および教育施設の設置運営、さらに予防治療品の製造等を行い、国民保健の向上を目的に創立された私立の医学研究所です。明治26年、北里柴三郎は、附属病院の前身であるわが国最初の結核療養所「養生園」を、福沢諭吉の援助により、芝白金に創立しました。その後昭和29年12月に5階建304床の病院として再建し、昭和48年には新館を増設し、334床の総合病院となりました。さらに平成11年5月には白金構内整備計画に基づき、北里研究所病院新棟が完成され現在に至っています。
一方、明治以後、学校医学よりしめ出されていた東洋医学はこれまで個人の努力の下にかろうじて継承されているのみで、組織的研究は全く行われていませんでした。そこで武見太郎日本医師会長ほか数名を世話人代表とし、植村甲午郎経済団体連合会長はじめ政界?財界からの応援を得て、大塚敬節を所長として、昭和47年(1972)6月、附属病院の並列として、東洋医学総合研究所が設立されました。この東洋医学総合研究所は、わが国最初の東洋医学の総合的な研究機関として東西両医学の長所を生かした治療と、東洋医学の科学的解明の研究を目的に開設されました。これまで初代所長の大塚敬節をはじめ、矢数道明(二代)、大塚恭男(三代)、そして現在花輪壽彦ら各所長のもと、わが国における東洋医学の中心的役割を担うべく、診療並びに研究に取り組んできました」。
総目次(情報:農と環境と医療 37号~50号)
平成17(2005)年5月1日から毎月1日に発刊してきた「情報:農と環境と医療」が、50号を迎えた。1号から平成18(2006)年の12号については12号に、平成18(2006)年5月1日の13号から平成19(2007)年3月1日の24号については25号に、平成19(2007)年4月1日の25号から平成20(2008)年3月1日の36号については、37号にそれぞれ総目次を掲載した。今回は、平成20(2008)年4月1日の37号から平成21(2009)年5月1日の50号までの総目次を掲載する。
37号(2008/4/1)
38号(2008/5/1)
39号(2008/6/1)
40号(2008/7/1)
JOHO:Nou-Kanyo-Iryo No.41(2008/8/1)
Newsletter: Agriculture, Environment, and Medicine No.41
The Proceedings of the Fifth Agromedicine Symposium in Kitasato University
March 25, 2008
Global Warming: Assessing the Impacts on Agriculture, the Environment,and Human Health, and Techniques for Responding and Adapting
42号 2008/9/1
43号 2008/10/1
44号 2008/11/1
45号 2008/12/1
46号 2009/1/1
47号 2009/2/1
JOHO:Nou-Kanyo-Iryo No.48 (2009/3/1)
Newsletter: Agriculture, Environment, and Medicine No.48
The Proceedings of the Sixth Agromedicine Symposium in Kitasato University
October 24, 2008
Food Safety and Preventive Medicine
49号 2009/4/1
50号 2009/5/1
37号(2008/4/1)
- 平成20年度から「農医連携論」が教養演習で開始される ????? 37- 1
- 第5回農医連携シンポジウムの映像音声と資料画像 ????? 37- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(1)開催にあたって ????? 37- 2
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(2)IPCC報告書の流れとわが国の温暖化現象 ????? 37- 4
- 健康と地球環境の保全:3.環境から考える医 ????? 37- 7
- 本の紹介 35:内臓感覚、福土 審著、NHKブックス093、日本放送出版協会(2007) ????? 37-12
- 言葉の散策 21:医(醫)は匚と矢と殳と酒(酉)から成立 ????? 37-15
- コラム:姿勢 ????? 37-16
- 総目次(情報:農と環境と医療 25号~36号) ????? 37-17
- 総索引(情報:農と環境と医療 25号~36号) ????? 37-20
38号(2008/5/1)
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(3)温暖化による陸域生態系への影響評価と適応技術 ????? 38- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(4)農業生態系における温室効果ガス発生量の評価と制御技術の開発 ????? 38- 4
- 健康と地球環境の保全:4.代替医療と代替農業の連携を求めて ????? 38- 7
- Agromedicineを訪ねる(12):Journal of Agromedicine ????? 38-11
- 農医連携を心したひとびと:4.フィリップ?フランツ?フォン?シーボルト ????? 38-11
- 本の紹介 36:人はなぜ太るのか‐肥満を科学する、岡田正彦著、岩波新書 1056 (2006) ????? 38-13
- 言葉の散策 22:喉と喉仏とアダムのリンゴ ????? 38-15
39号(2008/6/1)
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(5)気候変動による感染症を中心とした健康影響 ????? 39- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(6)IPCCの今 ????? 39- 3
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(7)気候変動の影響?適応と緩和策‐統合報告書の知見‐ ????? 39- 3
- 資料の紹介 9:本来農業への道‐持続可能な社会に向けた農業の役割に関する報告および提言書‐ ????? 39- 7
- 「本来農業への道」シンポジウムが開催された ????? 39- 9
- 言葉の散策 23:腔腸動物と口腔外科 ????? 39- 9
- 農医連携を心したひとびと:5.ユストゥス?フォン?リービヒ ????? 39-11
40号(2008/7/1)
- 「農医連携論」が教養演習Bで始まる ????? 40- 1
- 「農医連携論」の概略 1. 農医連携入門、2. 医からみた農医連携、3. 農からみた農医連携 ????? 40- 3
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(8)総合討論とアンケート結果 ????? 40-11
- 言葉の散策 24:看護と「みる」 ????? 40-14
JOHO:Nou-Kanyo-Iryo No.41(2008/8/1)
Newsletter: Agriculture, Environment, and Medicine No.41
The Proceedings of the Fifth Agromedicine Symposium in Kitasato University
March 25, 2008
Global Warming: Assessing the Impacts on Agriculture, the Environment,and Human Health, and Techniques for Responding and Adapting
- A Message from the Symposium Organizer: Tadayoshi Shiba ????? 41- 2
- An Historical Overview of the GAIA Hypothesis and the IPCC Reports, and Global Warming in Japan: Katsu Minami ????? 41- 4
- Assessment of Global Warming Impacts on Terrestrial Ecosystems, and Adaptive Techniques: Yousay Hayashi ????? 41- 9
- Greenhouses Gases in Agricultural Ecosystems:Assessing Emission Rates and Developing Mitigation Technologies: Kazuyuki Yagi ????? 41-13
- Health Impacts, Mainly Infectious Diseases, due to Climate Change: Hitoshi Oshitani ????? 41-18
- The IPCC Now: Walking the Fine Line between Neutrality and Policy Prescriptiveness: Anne McDonald ????? 41-21
- Climate Change Impacts, Adaptation, and Mitigation Measures:Findings of the Synthesis Report: Hideo Harasawa ????? 41-22
42号 2008/9/1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの開催‐食の安全と予防医学‐ ????? 42- 1
- 第21回「バイオサイエンスフォーラム」研究会:盛会に終わる ????? 42- 2
- 健康と地球環境の保全:5.人の健康と地球環境の未来 ????? 42- 3
- 「農医連携論」の概略:4.東洋医学および代替医療からみた農医連携 ????? 42- 5
- 本の紹介 37:「猛毒大国」中国を行く、鈴木譲仁著、新潮新書(2008) ????? 42-11
- 言葉の散策 25:教?育?学?習 ????? 42-14
43号 2008/10/1
- 地球環境変化と研究の視点:IPCC/IGBP/IHDP/WCRP ????? 43- 1
- 地球温暖化と感染症:その1 ????? 43- 3
- 「農医連携論」の概略:5.代替農業論 ????? 43- 8
- 本の紹介 38:生きる自信‐健康の秘密‐、石原慎太郎?石原結實著、海竜社(2008) ????? 43-14
44号 2008/11/1
- 第6回農医連携シンポジウムの映像音声と資料画像 ????? 44- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(1)開催にあたって ????? 44- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(2)食品安全委員会の5年間の取組と今後の課題 ????? 44- 3
- 地球温暖化と感染症:その2 ????? 44- 6
- 「農医連携論」の概略:6.環境保全型畜産 ????? 44-10
- Agromedicineを訪ねる(13):Journal of Agromedicine ????? 44-15
45号 2008/12/1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(3)食生活の現状と課題‐健康維持?おいしさ?安全性の連携‐ ????? 45- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(4) 水産物の機能と安全性 ????? 45- 4
- 「農医連携論」の概略:7.鳥インフルエンザ‐感染と対策‐ ????? 45- 6
- 医学部学生の「第2回:八雲牧場体験演習」が終わる ????? 45-16
- Agromedicineを訪ねる(14):Journal of Agromedicine ????? 45-18
- 言葉の散策 26:肝腎と肝心 ????? 45-18
46号 2009/1/1
- 新しい年を迎えて:平成21(2009)年元旦 ????? 46- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(5)過酸化脂質と疾病 ????? 46- 5
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(6)サルモネラおよびカンピロバクター食中毒‐農の領域から‐ ????? 46- 7
- 「農医連携論」の概略:8.高病原性鳥インフルエンザとワクチン対策‐ ????? 46-11
47号 2009/2/1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(7)海藻類多食者におけるヒ素による健康影響の問題点 ????? 47- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(8)農医連携における遺伝子高次機能解析センターの役割 ????? 47- 4
- 「農医連携論」の概略:9.重金属元素の生物地球化学的循環‐カドミウムとヒ素を中心に ????? 47- 5
- 本の紹介 39:長寿遺伝子を鍛える、坪田一男著、新潮社(2008) ????? 47- 8
- 本の紹介 40:自然治癒力を高める生き方、帯津良一監修、NPO法人日本ホリスティック医学協会編著、コスモトゥーワン(2006) ????? 47-12
- 言葉の散策 27:四苦八苦 ????? 47-15
JOHO:Nou-Kanyo-Iryo No.48 (2009/3/1)
Newsletter: Agriculture, Environment, and Medicine No.48
The Proceedings of the Sixth Agromedicine Symposium in Kitasato University
October 24, 2008
Food Safety and Preventive Medicine
- A Message from the Symposium Organizer: Tadayoshi Shiba ????? 48- 3
- Food Safety Commission, The First Five Years and Coming Challenges:Takeshi Mikami ????? 48- 4
- Current State of the Kitasato University Agromedicine Concept:Katsu Minami ????? 48- 8
- Current Dietary Lifestyle and Its Challenges:Linking Health Maintenance, Good Taste, and Safety
1. The Role of Registered Dietitians in Dietary Life: Masaki Taga ????? 48-15
2. Kitasato Yakumo Beef Cattle: Kumiko Asahi ????? 48-16
3. Using Dietary Fiber in Foods, and Preventive Medicine: Masashi Omura4 ????? 48-17 - Functions and Safety of Fishery Products: Hisao Kamiya ????? 48-19
- Lipid Peroxides and Disease: Yasuhito Nakagawa ????? 48-23
- Salmonella and Campylobacter Foodborne Disease‐An Farm Level Perspective: Masayuki Nakamura ????? 48-26
- Problems Involving Arsenic-Induced Health Effects in People Who Consume Much Seaweed: Hiroshi Yamauchi ????? 48-32
- The Role of the Center for Genetic Studies of Integrated Biological Functions in Agromedicine: The Kind of Laboratory Animal Facility Needed for Future Medical Research: Nobutaka Shinohara ????? 48-36
- Possibilities of Probiotics as a Bridge for Agriculture-Medicine Collaboration: Takao Mukai ????? 48-38
- Possibilities and Limitations of Functional Foods: Keizo Arihara ????? 48-43
49号 2009/4/1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(9)農医連携の架け橋としてのプロバイオティクスの可能性を探る ????? 49- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(10)機能性食品の可能性と限界 ????? 49- 5
- 「農医連携論」の概略:10.重金属?臨床環境医学からの視点 ????? 49- 8
- 日本学術会議第二部主催の公開シンポジウム「生命を守る医と食の安心、安全」が開催された ????? 49-12
- 資料の紹介 10:森林浴が働く女性の免疫機能を高める ????? 49-13
- Agromedicineを訪ねる(15):Journal of Agromedicine ????? 49-13
- コラム:蛍雪の功 ????? 49-14
50号 2009/5/1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(11)博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状(最終) ????? 50- 1
- 「農医連携論」の概略:おわりに‐受講生の感想‐ ????? 50- 9
- Agromedicineを訪ねる(16):Journal of Agromedicine ????? 50-11
- 資料の紹介 11:東洋医学資料展示室、博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@東洋医学総合研究所編 ????? 50-11
- 総目次(情報:農と環境と医療 37号~50号) ????? 50-12
- 総索引(情報:農と環境と医療 37号~50号) ????? 50-16
- コラム:さようなら ????? 50-19
総索引(情報:農と環境と医療 37号~50号)
平成17(2005)年5月1日から毎月1日に発刊してきた「情報:農と環境と医療」が、50号を迎えた。1号から平成18(2006)年の12号については12号に、平成18(2006)年5月1日の13号から平成19(2007)年3月1日の24号については25号に、平成19(2007)年4月1日の25号から平成20(2008)年3月1日の36号については、37号にそれぞれ総索引を掲載した。今回は、平成20(2008)年4月1日の37号から平成21(2009)年5月1日の50号までの総索引を掲載する。
索引の項目は、「挨拶」「学内動向」「国内動向」「国際動向」「農医連携論」「総説?トピックスなど」「Agromedicine」「Geomedicine」「本の紹介」「資料の紹介」「講演会など」「言葉の散策」「コラム」とした。
挨 拶
学内動向
国内動向
国際動向
総説?トピックス
Agromedicine
本の紹介
資料の紹介
講演会など
言葉の散策
コラム
その他
索引の項目は、「挨拶」「学内動向」「国内動向」「国際動向」「農医連携論」「総説?トピックスなど」「Agromedicine」「Geomedicine」「本の紹介」「資料の紹介」「講演会など」「言葉の散策」「コラム」とした。
挨 拶
- 新しい年を迎えて:平成21(2009)年元旦 ????? 46- 1
学内動向
- 平成20年度から「農医連携論」が教養演習で開始される ????? 37- 1
- 「農医連携論」が教養演習Bで始まる ????? 40- 1
- 「農医連携論」の概略 1.農医連携入門、2.医からみた農医連携、3.農からみた農医連携 ????? 40- 3
- 第21回「バイオサイエンスフォーラム」研究会:盛会に終わる ????? 42- 2
- 「農医連携論」の概略:4.東洋医学および代替医療からみた農医連携 ????? 42- 5
- 「農医連携論」の概略:5.代替農業論 ????? 43- 8
- 「農医連携論」の概略:6.環境保全型畜産 ????? 44-10
- 「農医連携論」の概略:7.鳥インフルエンザ‐感染と対策‐ ????? 45- 6
- 医学部学生の「第2回:八雲牧場体験演習」が終わる ????? 45-16
- 「農医連携論」の概略:8.高病原性鳥インフルエンザとワクチン対策‐ ????? 46-11
- 「農医連携論」の概略:9.重金属元素の生物地球化学的循環‐カドミウムとヒ素を中心に ????? 47- 5
- 「農医連携論」の概略:10.重金属?臨床環境医学からの視点 ????? 49- 8
- 「農医連携論」の概略:おわりに‐受講生の感想‐ ????? 50- 9
国内動向
- 「本来農業への道」シンポジウムが開催された ????? 39- 9
- 日本学術会議第二部主催の公開シンポジウム「生命を守る医と食の安心、安全」が開催された ????? 49-12
国際動向
- 地球環境変化と研究の視点:IPCC/IGBP/IHDP/WCRP ????? 43- 1
総説?トピックス
- 健康と地球環境の保全:3.環境から考える医 ????? 37- 7
- 健康と地球環境の保全:4.代替医療と代替農業の連携を求めて ????? 38- 7
- 農医連携を心したひとびと:4.フィリップ?フランツ?フォン?シーボルト ????? 38-11
- 農医連携を心したひとびと:5.ユストゥス?フォン?リービヒ ????? 39-11
- 健康と地球環境の保全:5.人の健康と地球環境の未来 ????? 42- 3
- 地球温暖化と感染症:その1 ????? 43- 3
- 地球温暖化と感染症:その2 ????? 44- 6
Agromedicine
- Agromedicineを訪ねる(12):Journal of Agromedicine ????? 38-11
- Agromedicineを訪ねる(13):Journal of Agromedicine ????? 44-15
- Agromedicineを訪ねる(14):Journal of Agromedicine ????? 45-18
- Agromedicineを訪ねる(15):Journal of Agromedicine ????? 49-13
- Agromedicineを訪ねる(16):Journal of Agromedicine ????? 50-11
本の紹介
- 本の紹介 35:内臓感覚、福土 審著、NHKブックス093、日本放送出版協会(2007) ????? 37-12
- 本の紹介 36:人はなぜ太るのか‐肥満を科学する、岡田正彦著、岩波新書 1056 (2006) ????? 38-13
- 本の紹介 37:「猛毒大国」中国を行く、鈴木譲仁著、新潮新書(2008) ????? 42-11
- 本の紹介 38:生きる自信‐健康の秘密‐、石原慎太郎?石原結實著、海竜社(2008) ????? 43-14
- 本の紹介 39:長寿遺伝子を鍛える、坪田一男著、新潮社(2008) ????? 47- 8
- 本の紹介 40:自然治癒力を高める生き方、帯津良一監修、NPO法人日本ホリスティック医学協会編著、コスモトゥーワン(2006) ????? 47-12
資料の紹介
- 資料の紹介 9:本来農業への道‐持続可能な社会に向けた農業の役割に関する報告および提言書‐ ????? 39- 7
- 資料の紹介 10:森林浴が働く女性の免疫機能を高める ????? 49-13
- 資料の紹介 11:東洋医学資料展示室、博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@東洋医学総合研究所編 ????? 50-12
講演会など
- 第5回農医連携シンポジウムの映像音声と資料画像 ????? 37- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(1)開催にあたって ????? 37- 2
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(2)IPCC報告書の流れとわが国の温暖化現象 ????? 37- 4
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(3)温暖化による陸域生態系への影響評価と適応技術 ????? 38- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(4)農業生態系における温室効果ガス発生量の評価と制御技術の開発 ????? 38- 4
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(5)気候変動による感染症を中心とした健康影響 ????? 39- 1
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(6)IPCCの今 ????? 39- 3
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(7)気候変動の影響?適応と緩和策‐統合報告書の知見‐ ????? 39- 3
- 第5回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:地球温暖化(8)総合討論とアンケート結果 ????? 40-11
- Global Warming: Assessing the Impacts on Agriculture, the Environment, and Human Health, and Techniques for Responding and Adapting
- A Message from the Symposium Organizer: Tadayoshi Shiba ????? 41- 2
- An Historical Overview of the GAIA Hypothesis and the IPCC Reports, and Global Warming in Japan: Katsu Minami ????? 41- 4
- Assessment of Global Warming Impacts on Terrestrial Ecosystems, and Adaptive Techniques: Yousay Hayashi ????? 41- 9
- Greenhouses Gases in Agricultural Ecosystems:Assessing Emission Rates and Developing Mitigation Technologies: Kazuyuki Yagi ????? 41-13
- Health Impacts, Mainly Infectious Diseases, due to Climate Change: Hitoshi Oshitani ????? 41-18
- The IPCC Now: Walking the Fine Line between Neutrality and Policy Prescriptiveness: Anne McDonald ????? 41-21
- Climate Change Impacts, Adaptation, and Mitigation Measures: Findings of the Synthesis Report: Hideo Harasawa ????? 41-22
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの開催‐食の安全と予防医学‐ ????? 42- 1
- 第6回農医連携シンポジウムの映像音声と資料画像 ????? 44- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(1)開催にあたって ????? 44- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(2)食品安全委員会の5年間の取組と今後の課題 ????? 44- 3
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(3)食生活の現状と課題‐健康維持?おいしさ?安全性の連携‐ ????? 45- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(4)水産物の機能と安全性 ????? 45- 4
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(5)過酸化脂質と疾病 ????? 46- 5
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(6)サルモネラおよびカンピロバクター食中毒‐農の領域から‐ ????? 46- 7
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(7)海藻類多食者におけるヒ素による健康影響の問題点 ????? 47- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(8)農医連携における遺伝子高次機能解析センターの役割 ????? 47- 4
- Food Safety and Preventive Medicine
- A Message from the Symposium Organizer: Tadayoshi Shiba ????? 48- 3
- Food Safety Commission, The First Five Years and Coming Challenges: Takeshi Mikami ????? 48- 4
- Current State of the Kitasato University Agromedicine Concept: Katsu Minami ????? 48- 8
- Current Dietary Lifestyle and Its Challenges: Linking Health Maintenance, Good Taste, and Safety
1. The Role of Registered Dietitians in Dietary Life: Masaki Taga ????? 48-15
2. Kitasato Yakumo Beef Cattle: Kumiko Asahi ????? 48-16
3. Using Dietary Fiber in Foods, and Preventive Medicine: Masashi Omura ????? 48-17 - Functions and Safety of Fishery Products: Hisao Kamiya ????? 48-19
- Lipid Peroxides and Disease: Yasuhito Nakagawa ????? 48-23
- Salmonella and Campylobacter Foodborne Disease‐An Farm Level Perspective: Masayuki Nakamura ????? 48-26
- Problems Involving Arsenic-Induced Health Effects in People Who Consume Much Seaweed: Hiroshi Yamauchi ????? 48-32
- The Role of the Center for Genetic Studies of Integrated Biological Functions in Agromedicine: The Kind of Laboratory Animal Facility Needed for Future Medical Research: Nobutaka Shinohara ????? 48-36
- Possibilities of Probiotics as a Bridge for Agriculture-Medicine Collaboration: Takao Mukai ????? 48-38
- Possibilities and Limitations of Functional Foods: Keizo Arihara ????? 48-43
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(9)農医連携の架け橋としてのプロバイオティクスの可能性を探る ????? 49- 1
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(10)機能性食品の可能性と限界 ????? 49- 5
- 第6回博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@農医連携シンポジウムの内容:食の安全と予防医学(11)博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の農医連携構想の現状(最終) ????? 50- 1
言葉の散策
- 言葉の散策 21:医(醫)は匚と矢と殳と酒(酉)から成立 ????? 37-15
- 言葉の散策 22:喉と喉仏とアダムのリンゴ ????? 38-15
- 言葉の散策 23:腔腸動物と口腔外科 ????? 39- 9
- 言葉の散策 24:看護と「みる」 ????? 40-14
- 言葉の散策 25:教?育?学?習 ????? 42-14
- 言葉の散策 26:肝腎と肝心 ????? 45-18
- 言葉の散策 27:四苦八苦 ????? 47-15
コラム
- コラム:姿勢 ????? 37-16
- コラム:蛍雪の功 ????? 49-14
- コラム:さようなら ????? 50-19
その他
- 総目次(情報:農と環境と医療 25号~36号) ????? 37-17
- 総索引(情報:農と環境と医療 25号~36号) ????? 37-20
- 総目次(情報:農と環境と医療 37号~50号) ????? 50-12
- 総索引(情報:農と環境と医療 37号~50号) ????? 50-16
コラム:さようなら
筆者の任期は6月で満了する。ひと月早いけれど、この任期満了にともなって「情報:農と環境と医療」は、50号を機会に終わりにしたい。鴨 長明の「方丈記」の冒頭文が思い出される。「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし」。世の中のことは移ろうもの、一定ではないものという無常観を表現した文で、道元のいう侘と寂にも通じるものがある。
簡単に言えば、一言「さようなら」と言えばいいところである。でも「さようなら」は、そう簡単な言葉ではない。「遠い朝の本たち:須賀敦子、ちくま文庫」の中にアン?リンドバーグの言葉が紹介されている。
アン?リンドバーグは、大西洋横断単独無着陸飛行をした飛行家チャールズ?リンドバーグの妻で、美しい文章を書くことで有名な人である。アジアへの飛行ルートを夫婦で探っているうちに、千島列島に不時着した。その後助け出され、船でたどり着いた東京で熱烈な歓迎を受けた。いざ横浜から出発するというとき、沿岸の日本人が口々に叫ぶ「さようなら」という言葉の意味を知って以下のように書いている。
「さようなら、とこの国の人々が別れにさいして口にのぼせる言葉は、もともと"そうならねばならぬのなら"という意味だとそのとき私は教えられた。"そうならねばならぬのなら"。なんという美しいあきらめの表現だろう。西洋の伝統の中では、多かれ少なかれ、神が別れの周辺にいて人々をまもっている。英語のグッドバイは、神がなんじとともにあれ、だろうし、フランス語のアディユも、神のみもとでの再会を期している。それなのに、この国の人々は、別れにのぞんで、そうならねばならぬのなら、とあきらめの言葉を口にするのだ」。
そうならねばならないのなら???といいながらも、言葉の背後にある、言葉では表しきれない想いを伝える言葉が「さようなら」なのだと思う。自然界の万物に神を見出し、宇宙が織りなす出来事をあるがままに受け入れながらも、言葉の背後にある凜とした言霊に日本人のこころを感じさせてくれる話である。柿本人麻呂と山上憶良も、万葉集にこの言霊を歌っている。「情報:農と環境と医療」の50号は、この二人の歌人の歌で締め括ろう。
ダライ?ラマ14世の語る一期一会の思いで、「読者の皆様、さようなら。4年間のお付き合い誠にありがとうございました。また、いつの日か:学長室一同 」
簡単に言えば、一言「さようなら」と言えばいいところである。でも「さようなら」は、そう簡単な言葉ではない。「遠い朝の本たち:須賀敦子、ちくま文庫」の中にアン?リンドバーグの言葉が紹介されている。
アン?リンドバーグは、大西洋横断単独無着陸飛行をした飛行家チャールズ?リンドバーグの妻で、美しい文章を書くことで有名な人である。アジアへの飛行ルートを夫婦で探っているうちに、千島列島に不時着した。その後助け出され、船でたどり着いた東京で熱烈な歓迎を受けた。いざ横浜から出発するというとき、沿岸の日本人が口々に叫ぶ「さようなら」という言葉の意味を知って以下のように書いている。
「さようなら、とこの国の人々が別れにさいして口にのぼせる言葉は、もともと"そうならねばならぬのなら"という意味だとそのとき私は教えられた。"そうならねばならぬのなら"。なんという美しいあきらめの表現だろう。西洋の伝統の中では、多かれ少なかれ、神が別れの周辺にいて人々をまもっている。英語のグッドバイは、神がなんじとともにあれ、だろうし、フランス語のアディユも、神のみもとでの再会を期している。それなのに、この国の人々は、別れにのぞんで、そうならねばならぬのなら、とあきらめの言葉を口にするのだ」。
そうならねばならないのなら???といいながらも、言葉の背後にある、言葉では表しきれない想いを伝える言葉が「さようなら」なのだと思う。自然界の万物に神を見出し、宇宙が織りなす出来事をあるがままに受け入れながらも、言葉の背後にある凜とした言霊に日本人のこころを感じさせてくれる話である。柿本人麻呂と山上憶良も、万葉集にこの言霊を歌っている。「情報:農と環境と医療」の50号は、この二人の歌人の歌で締め括ろう。
- 磯城島(しきしま)の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ ま幸くありこそ: 柿本人麻呂
- 神代より 言ひ伝えて来らく そらみつ大和の国は
皇神(すめかみ)の厳(いつく)しき国 言霊の幸はふ国と 語り継ぎ
言ひ継がひけり(抜粋):山上憶良
ダライ?ラマ14世の語る一期一会の思いで、「読者の皆様、さようなら。4年間のお付き合い誠にありがとうございました。また、いつの日か:学長室一同 」
*本情報誌の無断転用はお断りします。
- 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長通信
情報:農と環境と医療50号 -
編集?発行 博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@学長室
発行日 2009年5月1日