北里研究所病院は400床に満たない中堅規模の病院ですが、創立者である北里柴三郎博士が唱えた「開拓?報恩?叡智と実践?不撓不屈」の精神が息づいています。
糖尿病センターが他院に先駆けて糖尿病の食事療法に糖質制限食を取り入れたように、北里研究所病院は昔から患者さまのために最新の医学的知見を実践に取り入れることを志す医師が多く在籍しており、専門外来が発展しています。そうした情報は、病院WEBサイトや院内ディスプレイ、本号で200号となる広報誌「つくしんぼ」でも患者さまにお知らせしています。
北里研究所病院の前身は1893年に北里博士が設立した日本初のサナトリウム?つくしが丘養生園です。その後、つくしが丘養生園を基礎として1914年に北里研究所が設立されています。北里研究所の設立当初は、研究施設ということで住民の反発もあったそうですが、北里博士は敷地内の通り抜けを自由にすることで地元と共にある施設であることを示したそうです。今では、何世代にもわたり通ってくださる方がいるような、地域で親しまれる病院になりました。
大村智博士(博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@ 特別栄誉教授 )がノーベル賞を受賞された時、白金北里通り商店街が振る舞い酒を提供してくださり、街路灯にも「大村先生おめでとうございます」という旗をいくつも設置してくださり、町全体で祝賀ムードを盛り上げてくださいました。そうした地元のご恩に報いるために、新聞の折り込み広告で予防医学デーなどのイベントを発信したり、阿波踊りの着替えの場所を提供したりと、地域行事にも積極的に協力しています。
また、地域医療連携にも力を注いでおり、港区医師会と連携した市民公開講座や災害訓練、地域交流などの情報も病院公式のX(旧Twitter)などで発信しています。さらに、さまざまな媒体に掲載された情報を相互にリンクさせることで、患者さまによりわかりやすい形でお届けできるよう工夫をしています。
地元に密着しつつ、世界の最先端の医療を追い続けるのが、北里研究病院の目指すところです。今後もより適切な医療を行うため、多職種の職員同士の情報共有はもちろん、院外の関係各所とも必要な情報を迅速にかつ齟齬なく共有するために必要なデジタル技術もさらに活用していく予定です。また、患者さまにとって有益な情報、例えば患者さまの負担をなるべく少なくできるような新たな治療法?選択肢などを、広報としてしっかりとお伝えしていきたいと考えています。
医学は日進月歩で時代とともにあるべき医療の形は変わっていきます。それに伴い患者さまと医療機関を結ぶ、より適切な広報の形も変わるでしょう。北里研究所病院は、新しい媒体なども随時取り入れていきたいと思っておりますので、今後ともご注目いただければ幸いです。