処方箋に従い漢方処方集を用いて漢方薬に含まれる生薬を百味箪笥(ひゃくみだんす)から引き出す。
大きさの異なる12本の合匙(ごうひ)を用いて各生薬1日分を秤量する。
煎じ薬の内容生薬と重量を鑑査し、分包する。
出来上がった漢方薬の内容生薬と重量を再度鑑査し、投薬窓口に出す。
投薬する薬剤師が処方箋と照らし合わせ内容生薬と重量を再度鑑査(二重鑑査)し、患者様にお薬をお渡しする。
※博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@東洋医学総合研究所『漢方処方集』監修 花輪壽彦、小曽戸 洋 薬剤部編
医療用漢方製剤としてエキス剤が普及しておりますが、漢方薬の基本剤形は煎じ薬です。当研究所においても患者様の体質にあった「煎じ薬」を主に用いています。また治療目的によって、「エキス剤」「丸剤」「散剤」「軟膏剤」なども用いており、患者様の治療に最も適した剤形が選択されております。「煎じ薬」は、生薬を水から煎出することにより得られ、「蕩に通じ、大病を掃蕩する」という意味があり、古くから重要視されていた剤形です。
「散剤」は、生薬を粉末にし混ぜたものです。一般的に白湯やお水で服用します。「散剤」は「散ずるに通じ急病を解散?分散させる」という意味があり、すぐに服用ができ、速効性もあります。
「丸剤」は、生薬を粉末にし混ぜたものにハチミツなどの賦形剤を加えて丸く練り固めたものです。一般的に白湯やお水で服用します。「丸剤」は、「緩に通じ緩徐に病気を治す」という意味があり、他の剤形よりも長期保存ができ、また薬効も緩やかで持続性もあるといわれています。
その他の剤形として、「エキス剤」があります。「湯剤」「散剤」「丸剤」中の成分を濃縮したものです。液体状のものや乾燥エキスとして顆粒状のもの?カプセル?錠剤に加工されたものがあります。当薬剤部では、顆粒状のものを使用しています。
漢方薬には、内服薬ではなく外用剤もあります。「軟膏剤」は、生薬をゴマ油などで抽出し、ミツロウ?ワセリンなどで半固形にしたものです。患部に塗布することを目的としています。
当薬剤部では、薬剤師が化学的試験と豊富な経験に基づいて選んだ生薬を用いて独自の「散剤」「丸剤」「エキス剤」「軟膏剤」を開発しています。
当センターの煎じ薬は、患者様の症状や愁訴に合わせて調整された患者様だけの「オーダーメイドの漢方薬」です。毎日煎じることが難しい方に代わり、漢方薬を煎じ包装して、ご自宅にお届け致します。30日分のみのご用意となります。(手数料:5,500円)お薬のお届けは3~10日ほどかかります。
「煎じパック」の利点
ご希望の方は診療時に医師へご相談ください。
当薬剤部は、漢方薬のみを取り扱う特殊な病院薬局として活動を行っています。最も重要な業務は、生薬の品質管理や漢方薬の調剤?製造にとどまらず、服薬指導を通して患者様に煎じ薬の特徴を理解していただくことです。そして安心して漢方薬を服用していただくことで、最大の治療効果が発揮されるよう、貢献していきます。